幹事クリタのコーカイ日誌2004

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1月28日 ● 英語というバカの壁。

 今回のメルボルン旅行で最も痛切に感じたのは「英語が不自由なく喋れたら楽だろうな」というごく当たり前のことです。なにせ参加した4人が4人とも同じ程度に日常会話すら不自由、というレベルだったので、珍道中に拍車をかけてしまい、自ら「これはバカの壁だね」と自嘲していたくらいでした。

 全豪オープンのチケットを買う時に、チケット売場の女性が言っていることがわからなかったり、オセアニアナンバーワンと言われる中華レストランで、満足にオーダーできなかったり、そんなことが何回もあって、かなり情けなくウロウロしてしまいました。みんなそれなりの大学を出ていると言うのに、なんということでしょう。

 ただ言い訳をひとつさせてもらえば、オーストラリア人は親切過ぎます。親切で何が悪いか、と思われるかも知れませんが、彼らは親切過ぎるので、こちらの質問に対して何倍もの情報を一度に教えてくれるのです。

 英語の苦手な我々としては、自分たちがした質問や要望に対し一応想定問答集を頭の中に思い浮かべています。「ナイトセッションのチケットをくれ」と言ったのに対し「15ドルだ」とか「何人分か」とか2〜3通りの簡潔な返事を思い浮かべて待ちかまえているわけです。

 ところが親切過ぎるオージーは「ロッドレーバーアリーナのナイトセッションのチケットはもうすでに売り切れてしまった。しかし、ボーダフォンアリーナならまだチケットがあるし、グランドコートでも大丈夫だから、この対戦スケジュール表を見てどの試合を観戦したいか考えて言えば、それに適したチケットを売ってやるがどうする?」みたいなことをまくしたてるわけです。そんなことをマイク越しに割れた声でまくしたてられても当然我々にはちんぷんかんぷんです。「チケットがないってどういうことだよ」と思いながら、苦笑いを浮かべて立ち去るしかありません。

 この時はもう一度別の窓口で改めて聞いたところ「アリーナか、それともアラウンドのチケットか?」と簡潔に返事をしてくれたお陰で、初めて僕たちはナイトセッション用のチケットにも種類があることがわかり、「グランドパスをくれ」「OK、4人で60ドルだ」と言う会話が成立しました。

 同様の英語力不足による情けない事件が何度もありましたが、そのたびに「もっとわかりやすく言ってくれ」と思ったものです。ゆっくり簡潔に話してくれれば、多分ほとんどの会話は理解できるのですが、あれもこれもと一気に話されても聞き取れません。

 ただ、それでも所詮僕たちは遊びに行った連中です。少々英語がわからなくても、複雑なことや専門的なことを議論するわけではないので、なんとかなってしまうものです。それに最初のうちはほとんどわからなくて焦りましたが、最後の方になってくると慣れてきて結構言っていることがわかるようになってきました。英語というバカの壁は、それほど高いものではないのかも知れません。

 

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