テニスの４大トーナメントのひとつ、全豪オープンがいよいよ始まります。相変わらず男子は群雄割拠の様相で、誰が優勝するのか予想は困難です。女子はセリーナ・ウィリアムズやジェニファー・カプリアティ、モニカ・セレスら有力選手の故障が多く、ちょっと駒落ちという印象。残念です。

　４大大会の中では一番新しくて格式も落ちる、しかも欧米から遠いということで敬遠されがちな大会ですから仕方ない部分はありますが、それでも今年最初のグランドスラムには違いありません。ここで優勝しないと、グラフ以来の「ゴールデンスラム」（４大大会に加えて五輪金メダルも同一年に獲得すること。1988年のグラフだけが達成している）はあり得ないわけですから、狙っている選手は必死でしょう。

　もっとも、女子に限って言えば、有力選手の欠場は杉山愛の上位進出の可能性を高めています。ついに昨年伊達公子以来のTOP10入りを果たし、今大会のシードはなんと第8シード。BEST8で当然というシードです。それだけ上位シードがついた以上、目標はBEST4でしょう。グランドスラム大会でのシングルスBEST4入りは伊達公子だけ。杉山には最低でも準決勝進出、できれば決勝、そして夢のグランドスラム制覇を達成して欲しいと思います。

　もっともそのためには順当にいけば準々決勝で当たる第3シードのヴィーナス・ウィリアムズが関門です。第1シードのエナンや、第2シードのクリスターズには勝ったことがある杉山ですが、ウィリアムズ姉妹にはいつも木っ端微塵です。ここを何としても切り抜けたいところです。

　ところで杉山にはこの全豪でダブルスでの生涯グランドスラム達成という目標もかかっています。しかし、今回はクリスターズとのペアではなく、南アフリカのフーバーとのペアということで、ちょっと難しいかも。シード順も3位ですし、シングルスに賭けている杉山としては、ダブルスに対するモチベーションは低いかも知れません。

　杉山を中心に日本女子選手の活躍が期待される全豪オープン。僕も出発まで間もなくです。ドキドキします。