幹事クリタのコーカイ日誌2004

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1月14日 ● 『プライド』第1回。

 今クールで一番注目、かつ高視聴率間違いなしの鉄板ドラマ『プライド』ですが、前評判が高すぎるせいか、あまり良い感想は聞きません。曰くストーリーが見え見えで、キムタクは相変わらずの「オレ様」演技で、台詞もいちいち臭いし、「メイビー」「古き良き時代の」「プライド」とキーワード連発でかえってダサイ、などともう悪評だらけ。それもこれもキムタクというブランドが高くなりすぎたせいでしょう。

 僕が見たところ、『プライド』は極めて普通のごく真っ当なドラマです。恋愛と友情とスポーツとを組み合わせて、憧れのヒーローとヒロインが結ばれる(であろう)ハリウッド的王道ドラマ。いろいろな形容詞がつきすぎたために叩かれているのでしょうが、そういうものを取り除いて見れば、大悪口大会を開催するほどひどくはありません。

 ただ真っ当過ぎてつまらないというのは当たっています。第1回を見れば登場人物のキャラクターも今後の展開も十分に把握できてしまうし、そもそも初回のラストはこれ1回だけのスペシャルドラマかと思うようなエンディングでした。負けているチームにエースが戻ってきて、コーチに頭を下げて出場しようとする時、エースの恋人が会場に駆けつけて彼の名を叫ぶ。その声を聞いてエースは獅子奮迅の働きをしてチームを逆転勝利に導く。ありゃ、もうドラマ終わっちゃったじゃん。

 この後はもう後日談しかないだろうに、その後日談を延々と3ヶ月近くかけてやるのでしょうか?やるんでしょうね、多分。そりゃつまらないでしょう。先ほども書いたように登場人物のキャラが類型的過ぎて少年マンガのようだし、ストーリーも少女マンガの如く王道だし、これ以上の後日談ならお腹いっぱいでどうでも良いよ、という感じです。

 ただ、僕は秘かに野島伸司ともあろう脚本家がこれで終わることはないのでは、という期待をしているのです。彼はこれまでにもかなり無茶をしてきた人です。こんな甘ったるい類型的な恋愛ドラマを書いて満足するような人ではないだろうし、また木村拓哉にしてもロンバケ以来ずっと続いてきた黄金パターンを崩したいと考えているはずだし、佐藤浩市だっていくら芹沢鴨の合間にちょこちょこやる片手間仕事とは言え、もっと癖のある役をやりたいと思っているはずだし。

 今後、初回を見ただけではとてもそうなるとは思えなかったような驚天動地の展開が繰り広げられるのではないかと僕は願っています。実はキムタクは親会社の社長の隠し子で、実は竹内結子とは腹違いの兄妹で、実は佐藤浩市は人殺しで、実は市川染五郎はホモで坂口憲二とできていて、実は佐藤隆太は女で、実はMEGUMIは性転換した男だった、みたいな。

 それで佐藤浩市が次々とアイスホッケーチームのメンバーを殺し始めて、その犯罪の謎を解くべく社長の命を受けて名探偵の孫でもあるキムタクとCIA捜査官の竹内結子が大活躍、佐藤浩市を裏から操っていた黒幕は石田ゆり子でした、みたいな。

 そんな滅茶苦茶はあり得ないにしても、なにか「おおっ!」と驚くような物語を用意しておいてくれないと、さすがに視聴率30%は難しいのではないでしょうか?今のままの内容ならキムタク主演じゃなければ視聴率12%くらいの何の変哲もない普通の恋愛ドラマですから。


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