幹事クリタのコーカイ日誌2003

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11月25日 ● 負けに不思議の負けなし。

 野村克也の言葉に「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」というものがあります。勝つときはなぜ勝ったか説明のできないような勝ち方があるが、負ける時はよく考えれば必ず原因があるものだ、という意味で、いかにも野村らしい少々ネガティブな発想ですが、でも説得力はあります。

 昨日のテニス大会、僕は去年準優勝だったので、今年こそはその雪辱を果たそうと燃えていました。自分のペアも相手のペアも違うし、実力的にはずっと向こうの方が上であることは承知していますが、自分なりの一年間の積み重ねでどこまで通じるようになったかを測りたいという気持ちでした。

 ところが、実際に試合に入ってみると、初戦こそ良かったものの、2回戦で同じサークルの内輪対決をして、そこからどうもリズムが狂って、準々決勝で今まで一度も負けたことがなかった相手に競り負けてしまいベスト8止まりに終わってしまいました。そこで足元をすくわれなかったら多分当初の目標通りに決勝で去年と同じ対戦ができたはずなのに、かなり残念でした。

 なぜ負けたことがない良く知っている相手に負けてしまったのか。まずその前の試合の内輪対決で気を抜いたのがいけませんでした。手の内を知り尽くしている仲間同士だけに、つい緊張感が薄れてしまい、気を入れようとしてもどこか抜けたテニスをしてしまいました。

 その抜けたままで次の試合に入ってしまった上に、その相手もまたこれまで何回も試合で対戦して勝っている相手だけに、気合いを入れ直すのに苦労しました。しかもその相手にはほんの1ヶ月前に6-0で勝っていて、試合後にいろいろ偉そうにアドバイスまでしてしまったのです。彼らの弱点を教え、こうした方がいいよ、などと喋ったばかりで、当然こちらには油断があり、向こうは雪辱に燃えていたわけです。

 気合いの入り方に全く差があった上に、彼らはアドバイス通りにテニスのスタイルを変えてきました。ところがこちらはいつまでも以前のイメージで対戦していたために、どうしてもその変化に戸惑ってしまい、いたずらにポイントを失ってしまいました。追い込まれてからようやく気合いを入れ直して追い上げることができたのですが、最後はこちらのミスが出て追い上げきれずに負けてしまいました。

 もちろん技術的にも反省点はありましたが、何よりも精神面と戦略面での対応で大きな遅れをとったことが負けにつながったと思います。逆に言えば、彼らは僕らとの試合に際して良く考え準備をして試合に臨んだということです。ところが僕は決勝で当たるつもりの相手のことばかりを考えていました。目の前の相手には過去の経緯から、何となくやっていれば勝てるだろうという油断があったことは否めません。

 もう一度試合をやり直せば、今度はもっとうまくテニスできるとは思いますが、負けた試合は戻ってはきません。今回の負けは負けです。「不思議」でもなんでもなく、きちんと負けた理由を反省しなければ次回にもつながらないのです。野村の言葉を噛み締めて、来年またチャレンジしようと思います。


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