衝撃的なニュースでした。日本一になったばかりのダイエーの主砲小久保が電撃トレード。しかも無償で巨人へ。一体全体そりゃどういうことだ、という謎だらけの移籍劇です。王監督の談話も全く想像していなかったことを窺わせていて、本当に内密に話が進んでいたことがわかります。

　つい先日、阪神との激闘を終えて見事日本一を勝ち取り、来年は怪我で今シーズンを棒に振った小久保とともに連覇を狙う、と盛り上がったばかりなのに、これでは監督も選手も白けるばかりでしょう。井口も村松も出ていくみたいだし、チームをここまで弱体化させて中内オーナーはなにをしたいのかわかりません。

　しかも、相手が巨人というのも、無償トレードというのも訳がわからない話です。球団経営が苦しいから高額年俸選手を出すというのなら、無償はあり得ません。少しでも高く選手を売ってこそ商売でしょう。しかも相手は日本一の金満球団巨人です。小久保なら金銭+仁志くらいはいけたことでしょう。清水だって出したかも知れません。江藤はいらないけど。

　球界全体のことを考えても巨人はいけません。たださえ有力選手が巨人に一極集中してしまい、日本のプロ野球をつまらなくさせているのに、それにダイエーが協力してどうしようというのか、まるで日本のプロ野球を早くダメにしたいと思っているかのようです。小久保のような選手はパ・リーグにとどめるべきでしょうし、それが無理でもせめて巨人のライバル球団に譲って欲しかったと思います。

　これで巨人はますますオールスター軍団になります。噂では近鉄のローズと西武の松井にも食指を伸ばしているそうですから、この２人が仮に巨人入りしたら、とんでもない布陣になってしまいます。1（遊）松井、2（二）二岡、3（右）高橋、4（中）ローズ、5（三）小久保、6（左）ペタジーニ、7（一）清原、8（捕）阿部。トップから８番まで全員ホームラン30本いけますね。もうこのまま大リーグに挑戦して欲しいです。

　それにしてもこのトレードにはどんな裏があるのか知りたいところです。しばらくはオヤジ週刊誌から目が離せません。