僕は気が小さい人間です。特に人からきついこと、辛いことを言われると落ち込みます。だから、いきなり「ちょっとお話したいことがあります。お時間をいただけませんか？」という妙に丁寧なメールが来ると、もうビビリまくりです。

　誰でもそうだと思いますが、こういう「ちょっと話したいことが」みたいな持って回った切り出し方をするという時は、相手に対して不快な内容のことを言おうとする自覚がある時です。それは状況によってクレームだったり、別れ話だったり、意に添わない命令だったりと様々ですが、いずれにしてもストレスになるような場合がほとんどでしょう。

　だから僕のように気の弱い人間は、こんなメールが来ると、それだけでいろいろ内容を想像してしまってクタクタになります。なるべく最悪の場合を想定して心の準備をしておこうとするのですが、そうするとその想定だけでストレスになってしまうのです。

　ところが世の中には意外と気楽にこの「ちょっと話が」を使う人がいるようで、いざ向き合って話を聞くと「な〜んだ」ということも時々あります。そんな内容なら最初からメールに書いておいてくれ、心臓に悪いんだから、ふんとにもう、と思わず相手に文句を言ってしまいます。

　都合の悪い話だから、きちんと会って話そうという心がけは殊勝なことだと思いますが、せめてメールに「○○の件で」とか書き添えておいてもらえれば、僕も無用なストレスで早死にしなくても済むんですけどねぇ。