幹事クリタのコーカイ日誌2003

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8月8日 ● 死のロードと勝ちビビリ。

 絶好調の阪神タイガースが、真夏恒例の「死のロード」に出発した途端に連敗を喫しています。もちろん今のゲーム差ではちょっとやそっとの連敗ではびくともしないことでしょうが、これをきっかけに去年同様調子をガタガタに崩すということも考えられなくはありません。

 と言うのも、阪神の一番のウィークポイントは「勝ち慣れていない」ことに尽きるからです。1985年の優勝以降、Aクラスに入ったのは翌1986年の3位と1992年の2位だけ。最近10年間はずっとBクラスで、しかも最下位が実に6度。ファンも選手も球団も負け慣れているわけですから、今のブッチ切り首位が居心地が悪いのも仕方ありません。

 逆に追う中日、ヤクルト、巨人はそれぞれ最近10年間での優勝回数とAクラスの回数が中日(優勝1、Aクラス7)、ヤクルト(優勝4、Aクラス5)、巨人(優勝4、Aクラス9)です。この経験の差はかなり大きいことでしょう。

 もちろんそれをわかっているからこそ、星野監督はこの2年で大量に選手を入れ替えてきました。負け癖のついた選手はいらん、とばかりに放出し、代わりに経験のあるベテランを他球団から獲得してきたのが、今年の独走につながっていることは間違いありません。

 残る問題は「勝ちビビリ」です。我々がテニスをしていてもこの「勝ちビビリ」はあります。無心でボールを追っている時はなんともないのに、あと1ゲーム取れば勝てると考えると、途端に硬くなってしまい、それまでのプレーができずにガタガタと崩れることがあります。

 アマチュアだけではなく、プロでもしばしばあることで、有名なところでは1993年ウィンブルドン決勝でヤナ・ノボトナがグラフ相手に勝ちびびって大逆転負けを喫したことがありました。ノボトナはさらに1997年にも決勝でヒンギスに屈し、翌1998年、ようやくこの屈辱をステップにしてウィンブルドンで涙の優勝を果たしました。この優勝に至るまでのノボトナの道のりを思うと、テニスファンはみな感動したものですが、一度負け癖がつくと簡単には立ち直れない典型的な例でもあります。

 阪神もここまで引き離しておけばよもや逆転されることはないと思いますが、今までのようにスイスイとはいかなくなる可能性は十分にあります。僕としては野口が復活を遂げた中日が、この勢いにのって阪神を追撃するというのが一番楽しみです。


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