幹事クリタのコーカイ日誌2003

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8月7日 ● 改めてヒロシマ。

 またこの季節が巡ってきました。8月6日、9日、そして15日。すでに約半世紀前の出来事となってしまった日本の一番暑い夏のこと。もちろん、僕は生まれておらず直接的には知るはずもない夏なのですが、僕の両親は当時15才と10才。父は軍需工場で働いており、もう少し戦争が長引いたら自分も戦場に行くのだろうと覚悟していたと言い、母は米軍機に遊び半分の機銃掃射を受けて文字通り死ぬ思いをした経験があるそうです。

 僕はセンチメンタルに戦争の悲劇を語るのは好みません。それは情緒に流され過ぎて冷静な歴史的判断を鈍らせもするだろうし、時として戦争体験を美化することにつながりかねないと思うからです。

 しかし、実際に戦争を体験した父母の世代にとっては、まさにそれはリアルな悲劇だったこともまた事実です。そしてその体験を間違いなく正確に次の世代へと語り継いでいくことはやはり必要であると思います。特に日本は唯一の被爆国であり、核兵器の恐怖を世界の人々に向けて発信し続けるのは責務でもあります。

 ナチスドイツのユダヤ人虐殺があれだけ世界的に裁かれ非難されている割に、同じように大量の市民を無差別に殺した原爆投下がほぼ戦争犯罪としては無視されているのはなぜでしょう?もちろん戦勝国アメリカの行為だったからです。聞くところによると、相変わらずアメリカ人は「日本人が真珠湾で卑怯な行為をしたからその報いを受けたのだ、原爆投下はあの戦争を終わらせるために必要だった」と思っているそうです。

 なわけないだろっ、と誰か突っ込んでください。まず原爆展をアメリカで開催すること、そしていつかアメリカに原爆投下の非を全面的に認めさせ補償させるべく、日本はアメリカ相手に交渉を続ける必要があると思います。

 今年の夏休み、我が家の家族旅行は中国地方を予定しています。これは子どもたちに広島を見せておきたいからです。それも単に原爆ドームを観光的に見せるだけではなく、きちんと彼らにも知り考えさせたいと思っています。できたら『黒い雨』か、それが無理なら『はだしのゲン』くらいは事前に読ませようと思っていますが、なかなか本が見つからないんですよね。『はだしのゲン』誰か持ってますかぁ?


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