世界のスーパースター軍団レアル・マドリードが日本で華麗な顔見世興行を行いました。アジアツアーの一環でＦＣ東京と対戦した昨晩の試合、軽く流しながらもあっさり3-0で勝つあたりはさすがです。

　レアルはどう考えたってコンディションが良いはずもないし、本気でやるほどのモチベーションもないだろうに、必死に食らいついてきたＦＣ東京相手に、レギュラー半分休ませてもまるで負ける感じがしませんでした。後半ロナウドとロベカルが出てきてからは、もう遊んでいるような感じでした。

　弱点と言われるディフェンスも当然このくらいの相手では弱点になりえず、ジダンを欠いても豪華な攻撃陣も、そろそろ点を入れようかな、というところで軽くポンポンと取ってしまったという印象でした。ベッカムやロナウドがきちんとゴールするあたりも、顔見世興行らしくて良い感じです。

　ただ、どうせやるならせめて日本代表とやればいいのにと思いました。ブラジル代表よりも強いと言われるレアルです。日本代表と比べたってはるかに格上。それでも本気を出さないでも軽く勝ててしまうＦＣ東京相手よりは、もう少しきちんとしたサッカーを見せてくれたのではないかと思います。

　あんな試合では、レアルの本当の魅力はちっとも見えてきません。ベッカム様素敵！とだけ叫んでいる狂信的ファンには良かったかも知れませんが、普通どんなスポーツであれ、スターが顔だけ見せておけば、と適当に流している試合はロクなもんじゃありません。本気でぶつかり合っているからこそ、下手な高校生の野球だって見ていて面白いし感動するのです。花相撲はしょせん花相撲でしかありませんでした。