幹事クリタのコーカイ日誌2003

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7月8日 ● 杉山の快挙と日本テニス。

 今年のウィンブルドンはかなりの日本のテニスファンを寝不足にさせました。本命があっさり1回戦で姿を消した男子シングルスは、群雄割拠の戦国時代で誰が優勝してもおかしくないような混沌とした争いになりましたが、優勝したフェデラーを始め、若い世代の選手たちが見せた可能性がファンの心を惹きつけました。

 女子シングルスは、決勝戦だけに限って言えば凡戦のそしりは免れないかも知れませんが、それはかなり「レベルの高い」凡戦でした。そしてウィリアムズ姉妹、エナン、クリスターズの4強時代が、この大会ではっきりとし、しばらくはこの4人で覇権を争うことは間違いないでしょう。

 そしてなんと言っても日本選手の活躍ぶり。鈴木貴男の本戦出場と1回戦突破、杉山愛、浅越しのぶがセカンドウィークまで残り、森上亜希子も3回戦進出、小畑沙織も善戦。そしてなによりも杉山愛がクリスターズとのペアで女子ダブルスを制し、全仏に続きグランドスラム2連勝したことがビッグニュースでした。

 日本人のウィンブルドン制覇と言えば、オールドファンには懐かしい沢松和子・アン清村組以来。沢松が栄冠に輝いた1975年7月5日、まさにその日に生まれた杉山が、見事にその28年1日後に自らタイトルを勝ち取るとはなんと劇的なストーリーでしょう。

 残念ながらNHKはダブルスの放映権を獲得していないそうで、日本のファンはそのプレイぶりを見ることができませんでしたが、多分NHKに大量の苦情が舞い込んでいることでしょうから、今後はぜひダブルスをもっと放送して欲しいものだと思います。なにせ来年1月の全豪オープンを杉山が勝てば、ダブルスでの生涯グランドスラム達成です。全豪は大注目です。もっともその前にNHKが全豪オープンを中継するかどうかも怪しいですけど。

 それにしても日本テニス界は明るい兆しが多く見られます。全仏、ウィンブルドンとトップ選手たちが好成績を残しました。男子の国別対抗戦デ杯ではボブ・ブレットを史上初めて外国人コーチとして迎え、順調に実力をつけてきています。そして女子の国別対抗戦フェド杯はもっと期待ができます。今の調子なら間違いなく来年はワールドグループ復帰を果たし、世界の強国と互角に戦うことができるでしょう。

 ジュニア選手の強化も着々と実っているようですし、車椅子テニスで世界ナンバーワンにもなりました。マンガ『テニスの王子様』ブームのお陰で子どもたちがテニススクールに溢れ、その余波で親世代もテニスコートに戻ってきつつあるようです。そのプレイ人口の多さだけなら世界有数の「テニス大国」である日本ですが、さらに今後は「テニス強国」日本へ、そしていつか「テニス王国」日本になれば、とテニスファンは願っています。

 

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