「スーパーフリー」なるサークルの代表・早大生の和田某は、「準強姦罪」で起訴されました。このニュースを聞いた周りの人間はみな「準」って何だよ、という話になりました。強姦に「正」と「準」があるのか、一体その違いは何だ、ということで、多分僕は和田某の手口からして、酔っ払わせるなどして意識を失わせたりして襲うのを「準」とするのだろうと思い調べたところ、やはりビンゴでした。

　（強姦）
第百七十七条 　暴行又は脅迫を用いて十三歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、二年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。

（準強制わいせつ及び準強姦）
第百七十八条 　人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をし、又は姦淫した者は、前二条の例による。

　ということで、つまり暴行・脅迫して襲うか、心神喪失にして襲うかという手段の違いなわけです。どちらも二年以上（十五年以下）の有期懲役ということですから、刑の重さは「正」でも「準」でも差別なく同じようですね。ま、これは当然でしょう。二年以上十五年以下なんてせこいことを言わずに、ドーンと無期懲役くらい喰らわせてやれば良いと思います。

　ところで、この条文を読んで、僕は二つの発見がありました。ひとつは13才未満の子どもとセックスしたら、それは合意であっても強姦罪になるということです。たとえロリコンではなくても、発育の良い12才の女の子が大人っぽい服装をしていて、まさかそんな年齢だとは知らずにセックスしたら立派な強姦罪になるわけです。怖いことです。

　もうひとつは、女の子と飲みに行き、向こうが勝手に酔い潰れてしまって、それで「しめしめ」とセックスをしても準強姦罪になるということです。少し酔わせてその気にさせて、というのは大方の男が考える口説き方だと思いますが（お互いに素面ではなかなか口説きにくいものですからね）、ほろ酔い程度ならともかく、酔わせ方の度が過ぎると、訴えられたら「準強姦男」になってしまうということです。自分では合意だと思っていても、合意じゃないと言われてしまうとそれまで。怖いことです。

　ところで強姦というのは男性が女性を襲う場合にのみ適用されるので、女性が男性を襲っても、男性が男性を襲っても、女性が女性を襲っても「強制わいせつ罪」にしかならないそうです。自分なりに想像してみたら、女性に襲われた場合は「強制わいせつ」で済ませても良いけど、男性に襲われたら立派な「強姦」だと思います。どう考えても嫌すぎるもの。