幹事クリタのコーカイ日誌2003

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7月2日 ● 勤続20年。

 昨日勤続20年ということで会社から表彰を受けました。勤続表彰制度というのは会社毎にまちまちだと思いますが(そもそも「年功序列」「終身雇用」が崩れつつある御時世ですから、永年勤続表彰制度というもの自体がナンセンスになりつつあるのですが)、うちの会社では20年の時に一度だけです。そういう意味では生涯ただ一度の晴れ姿、とは思っていませんが、一度しかないだけにエポックとして印象的であり、またちょっと複雑な気分でもあります。

 入社した頃は、この勤続20年表彰を受けている先輩たちを「よくもまあ20年も同じ会社に勤めていられるものだ」と驚いたものでした。それは転職したいとかいう気持ちではなく、まだ22年間しか生きていない自分にとって、20年という歳月の長さは気が遠くなるほどのものであり、それだけの時間を会社で積み重ねてきたことに対する素直な驚きでした。

 入社10年を過ぎると、20年表彰を受ける人たちが毎年身近な人になってきました。表彰を受けているのは親の年に近い大先輩だったはずが、いつの間にか気楽に口がきける兄貴分の先輩になってきたからです。

 「あれあれ?」と思っているうちに、3つ上、2つ上と当然のことながらどんどん年次が降りてきて、昨年ひとつ上の先輩たちが表彰を受けた時にはいよいよ覚悟を決めました。来年は自分だ、とうとうあの大先輩たちの年に自分がなってしまったのだ、と。

 これはちょうど30才になる時の気分に近いものでした。いよいよ若者とは言えない、大人の年齢になるんだな、と覚悟をしていたのですが、いざ30才になってみると昨日と同じ今日があっただけでした。勤続20年もそういう意味では同じでした。時間が来れば自然とその年になり、その時を迎えるのです。時の流れは誰でも平等だし、必ず誰にも訪れます。そう考えればかえって清々しいくらいの気分でした。

 もしかしたら天寿を全うして死んでいく時の気分もこんなものなのでしょうか?今はまだ自分の「死」に対してリアリティを持つことができませんが、綾小路きみまろじゃありませんが人間の死亡率は100%です。確実にその時がやってくるまで、ひたすら自分のやりたいことをやりたいように楽しむ人生後半戦にしたいと思っています。もういい年した大人なんだから、他人に迷惑さえかけなければ、好きにしたってバチは当たらないと思うんですよねぇ。

 

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