幹事クリタのコーカイ日誌2003

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6月4日 ● さよならだけが人生だ。

 我々のテニスサークルは18年間も続いていますから、創始者であり幹事である僕以外のメンバーは常に入れ替わり続けています。10年以上続く人は稀で、大半はレギュラーになっても続いて数年です。去っていく事情は千差万別ですが、いずれにしてもみんなサークルを通り過ぎていく人たちであり、それはそのまま人生そのもののような気がします。

 新人がたくさん入ってくる時期というのがあって、最近はずっと1年おきでした。1996年、1998年、2000年、2002年にどっとメンバーが加わって、その合間の年はなぜか新人が少ないのです。そしてたくさん新人が入ってくれば、押し出されるように古いメンバーがやめていきます。

 去年から今年前半は特に多くの古いメンバーが去っていったので、僕も随分と寂しい思いをしています。もちろん、去っていくメンバーがいて、入ってくるメンバーがいるのですから、極力前向きに考えるようにはしていますが。

 「花に嵐のたとえもあるさ さよならだけが人生だ」という聞き飽きた名言が脳裏をよぎります。できることなら、サークルを去っていっても友人ではあり続けたいと願うのですが、ただ相手がそう思っているとは限らないのが難しいところです。

 ところで「花に嵐の〜」は、井伏鱒二が漢詩(「花發多風雨 人生足別離」)を訳したものですが、検索してみるとかなりいろいろなサイトでヒットします。みんな好きな言葉みたいですね。ただ、勘違いしているのか、寺山修司の言葉と紹介しているところもありますし(寺山が好きでよく使っていたからでしょう)、なぜか武者小路実篤の言葉としているサイトもありました。

 僕がこの言葉を最初に知ったのは小学校を卒業する時でした。卒業文集に先生が別れに贈る言葉として書いたのを読んだのですが、「先生のくせにそんな投げやりな言葉を書くなよ」と思ったものでした。別れは新しい出会いの始まりだよ、と子どもたちに伝えたかった先生の気持ちは、今になれば十分すぎるほどわかりますが、小学生には難しいでしょ、やっぱり。

 それに、最近はどうしても「出会いは別れのはじまり」と思ってしまうのが辛いです。小学生と40代では出会いの数と別れの数の比率が全然違いますからねぇ。だからこそ、数少ない出会いを大切にしないといけないと思います。あ、Mっちゃんも違う意味で「出会い」を大切にしているみたいですけどね。


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