幹事クリタのコーカイ日誌2003

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3月24日 ● オジサンは意外と楽しい。

 僕は42才ですから、押しも押されぬオジサンなわけです。20年前と内心あまり変わった気はしないので、気分は未だに20代のつもりでいても、周りにはすっかりオジサン扱いされているし、また時には立場上そう振る舞わねばならない場面もあったりして、まあオジサンだよなぁ、と自分でも自覚はしています。

 僕のような心の奥では若いつもりのオジサンが(多分オバサンも)多いので、そうしたオジサン向け雑誌もいろいろ発売されています。口の悪い向きには「不倫推奨誌」などと言われるこの手の雑誌は、ファッションとグルメと旅行(特に温泉宿)の特集が頻繁に組まれていて、イタリアンブランドに身を包み、若い20代の愛人を連れ、高級外車に乗って、ちょっと洒落たリゾートや粋な温泉に行く、というライフスタイルを提唱(?)しています。実際にそんな金のかかることができるオジサンはごく一部でしょうが、それに憧れる大量の予備軍がこの手の雑誌を支えています。

 ちょっと前まではオジサンというのは「絶望」と同義語でした。家庭と会社の板挟みで、世の中の一番冴えない情けない人種でした。若さもなく自由もなく希望も夢もない、そんなないない尽くしの人たちがオジサン、というネガティブキャンペーンが世の中で流布されていて、誰もがオジサンになることを恐怖していました。

 ところが実際にこうしてオジサンになってみると、意外や意外、オジサンは結構楽しいのです。まず知恵があります。経験があります。金があります。不況のせいで時間もあります。70年代、80年代の文化風俗がリバイバルするので、当時若者だったオジサンは流行についていけます。なによりも若者に覇気がないので、その分だけ若者に押されることなくオジサンは幅を利かすことができます。

 もちろんリストラに喘ぐ中高年にそんな余裕はない、という人もいますが、個々人はともかく、全体的な傾向としては、今の中年は昔よりもメインストリームで楽しんでいるという印象が僕にはあります。オジサンにとっては生きやすい世の中になったという感じです。

 反面気になるのは若い世代の元気の無さです。若い男性はおとなしくて素直で良い子が多いのですが、どことなくつまらなさそうな顔をしています。若い女性は活発ですが、妙に醒めていて割り切った個人主義が目立ちます。

 とは言え、これも僕たちの世代から見たらそう感じるだけで、多分彼らにしてみればそれが普通なのでしょう。逆に妙にはしゃいでいる年甲斐のない中年世代を「うざい」と思っている可能性も大です。ベタベタとひっついてくんじゃねぇよ、なんて思われているか知れません。何と思われていようと楽しんだもん勝ちだかんね、と言い切れてしまうのが、またオジサンの良いところですけどね。ま、ここまでラテンノリなのは、さすがにちょっと個人差もあるかも知れませんが。


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