世の中みんなイラク攻撃に関心をもっているわけではないと思うのですが、それでもやはり話題はそこに集まってしまいます。実際に海外に行こうとしていた人が中止せざるを得なかったりすると、遠いイラクでの戦争も身近に感じるから不思議なものです。

　とは言え、所詮は他人事、というのが大半の日本人の認識でしょう。北朝鮮とドンパチやるのなら火の粉も降りかかるかもと思いますが、イラクではねぇ、テロだって日本なんて狙わないでしょ、みたいな感じで、気楽にアメリカやブッシュの悪口を言って一端の平和主義者気分を味わっているのが今の平均的日本人という気がします。

　それにしてもアメリカはフセインに亡命勧告なんて出しているけど、実際に戦争になったらフセインをどうこうすることができるんでしょうかね。ビンラディンだって結局どこかに逃げられたままなわけだし、アメリカだって万能ではないのですから、本当にイラクを攻撃して思い通りになるとは限らない気がするんだけど。

　「開戦前夜」と言えば、Ｊリーグもプロ野球も開幕直前です。どちらも盛り上がらないままにシーズンに突入しようとしていますが、やはり同じ「開戦」でも、本物の戦争に比べたら緊迫感が足りないのはいかんともしがたいですね。それにこの御時世ですから、“悪の帝国”アメリカに上陸を果たした松井の開戦の方が、コップの中の嵐っぽい国内のプロ野球よりも興味を惹くのも無理ないですし。