幹事クリタのコーカイ日誌2003

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3月8日 ● 新選組を勉強しよう。

 

Mっちゃんは最近宮本武蔵について語ります。もちろん大河ドラマの『武蔵』を見ているからで、それで少し興味を持って書店に平積みしてある「武蔵本」を立ち読みしたらしいのです。

 「大河ドラマも、もう少し史実に忠実にやって欲しいよね。武蔵はあんな爽やかな青年じゃなくて、もっと卑怯な奴だったらしいじゃん。いつまでも吉川英治と同じように描くんじゃなくて、現代の解釈で武蔵像を描き出して欲しいと思うんだよ」だそうです。

 ちょっと知っている人が聞けば、Mっちゃんの言っていることがどれだけ底が浅いかすぐに露見してしまうのですが、全く武蔵のことを知らない人を相手にしてこんなことを言えば、あれ、この人は歴史に造詣の深い知識人なのかな、と思わせるような口ぶりです。「Mっちゃんって、バカなことばっかり言ってるけど本当は頭良いんだよね」と合コンで言われるわけです。

 しかし、実際にはMっちゃんも今年に入るまで宮本武蔵に関する知識はゼロに等しかったのです。せいぜい佐々木小次郎と巌流島で決闘した、くらいしか知らなかったと思います。なのにお手軽な武蔵本を2〜3冊パラパラと立ち読みしただけで、さも長年の武蔵研究家のごとく語ってしまうところがMっちゃんの素晴らしさです。

 一応Mっちゃんには突っ込みを入れておきました。武蔵に関する史料はほとんど晩年の数年間のことしか残っておらず、出生地すら確定できないほど謎の人物なのだから、青年期のことなど史実に基づきようがないこと、大河ドラマは吉川英治の小説をベースにはしているものの、かなり現代的解釈の武蔵であること、そもそも大河ドラマはあくまでもフィクションであり、史実通りではないことなどをMっちゃんに言っておきました。なにせ偉そうに言う割にはMっちゃんは吉川英治はおろか井上雄彦のマンガ『バガボンド』すら読んでいないのですから。

 僕たちはいまMっちゃんに来年の大河ドラマの主役である新選組について勉強することを勧めています。脚本・三谷幸喜、主役が香取慎吾なのですから、今の武蔵よりももっと話題になること間違いなしですし、新選組なら武蔵よりは史料も豊富です。司馬遼太郎の『燃えよ剣』を始め、小説、映画、マンガ各分野で新選組に関するエンターテイメントは多いので、その中からいくつか読んでおけば、本屋の立ち読みで一夜漬するよりもはるかにまともなことが語れるはずです。

 ちなみにMっちゃんの新選組に関する現在の知識は以下のようなものでした。「新選組で誰を知っているかって?うーん、高杉晋作?」「新選組って何をしたかって?あれでしょ、京都の町を守っていたんだよね、尊皇攘夷派だよね?」まあこのくらい無茶苦茶ですから、本当に今のうちに勉強しておいた方がいいと思うんですけどね。


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