幹事クリタのコーカイ日誌2003

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2月11日 ● ヒンギスの引退。

 女子テニスのマルチナ・ヒンギスが引退をするという報道が流れました。本人は怪我が治らないので、このままではトップに返り咲くことは無理と判断し、まだ22才の若さながら「ほかにもやることがある」と引退を表明したのだそうです。

 現在の女子テニス界はウィリアムズ姉妹のパワーテニスに席巻されていますが、ヒンギスの展開テニスはファンが多く、彼女の復活を待ち望んでいる人々にとってはショッキングなニュースです。しかもまだ彼女は若く、キャリアの頂点が10代というのではいかにも早すぎます。怪我が治らないことから気持ちが塞いでの引退表明だと思いますから、なんとか翻意してもらいたいものです。

 テニス界は引退と復活がこれまでも何度となく繰り返されています。かつてのチャンピオンが力が衰えて一度は引退をしても、本人さえ出る気になれば大会主催者はワイルドカード(主催者推薦)という形で大会に出場させることができます。それによって大会の人気が盛り上がることは間違いありませんから、引退した選手が復活することは簡単です。

 簡単ではないのは、大会には出られても勝てないことです。ビヨルン・ボルグは26才の若さで1983年に引退しながら、実は1991年に一度ツアーに戻ってきています。しかし残念ながら彼は1回戦負けを繰り返し、結局1993年に改めて引退しています。

 1996年にキャリアの頂点で引退した伊達公子も、昨年エキジビションのためにトレーニングを再開し、ツアー大会にもダブルスで復帰したのですが、最初の試合途中に怪我をして結局エキジビ自体も出られなくなりました。

 ステフィ・グラフが、夫のアンドレ・アガシと混合ダブルスで全仏オープンに出場するという話があります。グラフならまだ若いし引退して時間もそれほど経っていないので、きちんとトレーニングをすれば大丈夫そうな気もしますが、それでも本人がそう判断するかどうかは微妙なところでしょう。

 全豪オープンの混合ダブルスで優勝を果たしたマルチナ・ナブラチロワは例外中の例外です。そのナブラチロワだってシングルスには出ません。普通は一度引退してしまったら、復帰は容易ではありません。当然です。衰えてきたから引退したのだし、その衰えが引退期間中に一層進んでいるのに、そこからツアーレベルまで戻すのは至難の業です。

 だからこそ、ヒンギスにはあっさり引退して欲しくありません。彼女の若さなら1年や2年のブランクは何でもありません。じっくり怪我を治して、切れた気持ちを繋げ直してツアーに復帰してもらいたいと思います。


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