幹事クリタのコーカイ日誌2003

[ 前日翌日最新今月 ]


 
2月10日 ● デ杯インド戦敗退。

 いま日本でどれだけの人がデ杯に興味があるのかわかりませんが、かなり関心が低いであろうことは想像に難くありません。それどころか「デ杯って何?」という若者もかなり増えているだろうと思います。

 男子テニスの国別対抗戦であるデビスカップは、サッカーのワールドカップと同じような権威ある大会ですが、日本のみならず世界的にその人気は落ちてきています。しかし以前はデ杯と言えば本当に関心の高いビッグイベントでした。特に日本では遠い外国で行われるウィンブルドンよりも、デ杯の方が人気がありました。

 交通も通信も不便な時代に、ウィンブルドンは余りに遠く、参加する日本選手も少なかったし、入ってくる情報も乏しかったのです。それに比べて、アジアの国同士で戦いしかも日本国内で開催されることも多いデ杯は、身近なテニスの国際イベントとして報道も盛んに行われました。

 昔も今もアジアにおける日本のライバルはインドです。アジア・オセアニアゾーンを勝ち上がらないと、トップであるワールドグループ16ヶ国には入れません。世界の強豪であるオーストラリアは常に上にいるのでおいといて、日本の前に立ちはだかるアジアの国と言えば、韓国でありタイであり、何と言ってもインドです。

 日本がデ杯において最後にインドに勝ったのは1930年、つまり73年も前。以来何回戦ってもインドの壁に跳ね返されてきました。しかし今のインドはブパシとパエスという両雄が衰え、逆に日本にはもっとも脂の乗った年齢にさしかかったエース鈴木貴男、本村剛一、そしてダブルスのスペシャリストであるトーマス嶋田に、スイス育ちの新鋭加藤純というかつてない布陣を揃えることができました。シングルスのランキングからしても十分に勝機はあるのです。

 しかし、結果は残念なものでした。初日のシングルスは1-1。本村がボパンナ競り勝ったのは良かったとして、エース対決で鈴木がパエスにストレート負けを喫したのが痛かった。ダブルスはかつての世界ナンバー1ペアであるパエスとブパシですから、これは負けても仕方がないところ。最後のシングルス2本に2勝というのは、かなり厳しい条件です。

 挙げ句に鈴木は体調不良だったのか、最終日のシングルスに出場できず、代わりに出た加藤純にはまだ大きな期待はできません。あっさりと連敗を喫して1-4でまたしてもインドの前に屈してしまいました。これだけのメンバーを揃えてもやはりインドには勝てないのかと思ってしまいます。

 それにしても、これがサッカーだったら、どれほどの騒ぎになっているかと思うと、テニスファンとしては悔しいですね。ワールドカップのアジア予選と同じことなのですから、試合のテレビ視聴率は40%を超えることでしょう。ところがテニスでは中継がないどころか、スポーツニュースで取り上げてもらえないのです。日本における「観るスポーツ」としてのテニスは、本当に危機的状況です。


とりあえず、読むたびに(1日1回)

を押してください。 日記才人という人気ランキングに投票されます。
初めての方は、初回のみ投票者登録画面に飛びます。
結構更新の励みにしていますので、押していってくださると嬉しいです。


この日記をマイ日記才人に登録する