幹事クリタのコーカイ日誌2003

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1月30日 ● 『GOOD LUCK!!』の限界。

 木村拓哉主演のドラマ『GOOD LUCK!!』が視聴率的には絶好調です。第1回は関東地方で30%を超え、第2回も27%。ドラマの視聴率が取れない昨今、これだけの数字を稼げるのはキムタクしかいません。30%のうち15%分はキムタク効果という気がします。

 ドラマの内容は脚本が井上由美子だけに達者に作ってはあります。脇役陣も堤真一、黒木瞳、柴咲コウ、内山理名、段田安則らがサポートし、さらに竹中直人といかりや長介が渋く大事なところを決めます。1回目はゲストで岩城滉一まで出演、大河ドラマ並みの豪華さでした。

 ただそれでも見ていて歯痒い感じがするのは、全日空に対する遠慮があるというか、ほとんど全日空のプロモーションドラマになっているところです。飛行機を安全に、そして快適に飛ばすために、全日空のパイロット、パーサー、CA、整備士に至るまで、みな命がけで頑張っています、ということしか、このドラマでは言っていません。これではまさに広告と一緒です。

 全日空にだって内包する問題点は多々あると思います。どんな業界だって内部に矛盾を抱えていることには変わりないし、航空業界にもそれは存在しているはずですが、このドラマではそこに踏み入る気配はまるでありません。みな仕事に情熱を燃やしている良い人ばかりが登場して、誇りを持って飛行機を飛ばしています。

 全日空に全面協力を仰ぎ、しかも木村拓哉を含むSMAPが全日空の広告に出演している以上、少しでもイメージを落とすような内容にはできないという気配りはわかりますが、広告ではなくドラマである以上、もっと踏み込んでいかないと面白くなりようがありません。ドラマの制作陣はこれで満足しているのでしょうか?30%取っていれば問題ないと思っているのなら、それはキムタクの力であって、制作者の力ではないと思うのですが。

 むろん、全日空的にはこれは大満足でしょう。視聴率30%の1時間広告を毎週オンエアしているようなものですから、広告費に換算したら本当に安い買い物です。残る心配は、ドラマの放送期間中に飛行機事故が起きたら、ということくらいでしょうか。特に全日空の飛行機が落ちるようなことがあったら、マジでシャレになりません。起きて欲しくはないですけど。

 

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