幹事クリタのコーカイ日誌2002

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11月20日 ● 小牧線30年越しの悲願。

 名古屋市の北区に上飯田という町があります。ここから名鉄小牧線というローカル線が出ていて、春日井市西部、小牧市中心部、犬山市中心部を北上縦断して犬山駅で名鉄犬山線と接続します。歴史はかなり古い路線ですが、未だに単線の区間が残り、いかにもローカル線の趣があります。

 小牧線という名の通り、主な利用客は小牧市民なんですが、なにせ終着駅の上飯田駅というのが、一切他の鉄道と接続していないため、そこから都心に向かうには乗り継ぎがかなり不便。昭和40年代に名古屋市電が廃止されてからは、バスまたは徒歩で約1km離れた地下鉄名城線平安通駅まで行かなければなりません。

 当然、その不便さを嫌って利用客も少なく、名古屋近郊線の割には小牧線は寂れた路線となっています。特に小牧市東部にある桃花台ニュータウンからは小牧駅まで「ピーチライナー」という新交通システムが作られたのですが、桃花台の住民は時間のかかる小牧線よりも、JR中央本線の高蔵寺駅までクルマで出てしまいます。お陰でピーチライナーは当初の見込みをはるかに下回る利用客しかおらず、ずっと開業以来大赤字を続けています。

 小牧線を有効に活用するためには、上飯田からさらに平安通駅まで路線を延伸させて、地下鉄と接続させれば良いことは誰もがわかること。それは市電が廃止されてから30年、小牧市民の夢であり悲願でもありました。

 しかし、なにせ地下鉄は名古屋市が経営しているのですから、名古屋市民の税金を使って小牧市民のために地下鉄を掘る理由はありません。かと言って名鉄もコストをかけた割に小牧線の利用客がそれほど増えるとは思えない以上、積極的に上飯田-平安通間を接続させようという情熱に欠けました。結局計画はあっても、なかなか実現せずに延び延びになってきましたが、粘り強い市民の運動の結果、それがようやく来年春に開通することになりました。悲願が30年振りに叶うわけです。

 実は僕の実家は小牧市にあり、僕もずっと小牧線を利用して名古屋都心へ出ていました。ですから、この上飯田連絡線の開通は実家へ戻る時にずっと楽になって大助かりです。しかも、我が家のある八事から平安通までは、もうしばらくしたら地下鉄名城線が環状線になって繋がりますから、なんと平安通の1回の乗り継ぎだけで実家まで帰ることができるようになるのです。

 今のように八事-上前津-平安通-上飯田という面倒な乗り換えをしなくても済むのですから、時間もかなり短縮できるし、まさに我が家のための地下鉄工事。もっとも移動のほとんどをクルマでする今となっては有難味も薄れてしまいますけどね。大学生の時にあったら楽だったのになぁ。


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