幹事クリタのコーカイ日誌2002

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11月14日 ● シュリンクする大相撲。

 横綱貴乃花の「ドタキャン」で熱が一気に下がって始まった九州場所。今度はご当地力士で一番人気の魁皇までが右腕を痛めて休場してしまいました。協会幹部にとっては本当に頭の痛い話だと思います。

 先場所ようやく貴乃花が復帰して優勝争いに絡む活躍をしたので、これで相撲人気の低迷も底を打ったかと思われたのに、日本の株価と同様に底の底がまだあったようで、今やコアな相撲ファン以外には、見るためのモチベーションになるものが全くありません。

 怪我人ばかりでは、相撲内容の充実はとても無理ですし、優勝争いが面白いかと言えば、武蔵丸の力が図抜けていて大関陣との差があるので、よほど武蔵丸が体調が悪くない限りは独走になってしまいます。また次代を担う新星がいるかと言えば、これまた皆無と言っていい状況。さりとてベテラン人気力士はと言えば、先場所限りで寺尾も貴闘力も引退してしまい、またかつての舞の海のような異能相撲を見せてくれる個性派力士も見あたりません。

 八方塞がりのこの状況では、北の湖理事長も打つ手がないことでしょう。しかし、こうなったのも、かつての若貴人気にあぐらをかいていた時代のツケを払わされているのです。あの頃の相撲人気はまさにバブルでした。その人気に乗じてきちんとそれを定着させるレールを敷いていれば、今こんなことにはならなかったのでしょうが、当時は単にイケイケで終わってしまって、何ら次を見据えた有効な手を打たずに過ごしてしまいました。

 角界には「三年後の稽古を今しろ」という言葉があるそうですが、今の厳しい稽古が三年後に実る、それと同じようにバブル人気の時に足元を固めておけば、人気が去った時にもここまで落ち込むことはなかったのだと思います。

 まるでバブル経済の後遺症を未だに引きずっている日本経済の縮小版のような話ですが、相撲協会も小泉内閣同様に「改革」の旗印を掲げていかないと、このままシュリンクしていくだけで終わってしまいそうです。


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