幹事クリタのコーカイ日誌2002

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10月29日 ● 自分内有名人。

 新聞の地域版には、市民大会レベルのスポーツの結果が掲載されています。トップアスリートならともかく、市民大会の結果など、内輪の人間以外には全く意味のないような記事ですが、その大会に参加した人間にはやはり興味深いものです。僕自身、小学生の時に市民水泳大会で優勝したことがあって、その時の記事はちゃんと切り抜いて今でも取ってあります(どこに入れてあるのか記憶にないので探すのは大変ですが)。

 スポーツをするのも見るのも好きな僕は、こうした市民大会の結果などでも掲載されていると、自分が出たわけでもないのに、ついついチェックしてしまいます。細かい字で知らない人の名前がずらっと並んでいるだけなのに、それでも読んでしまうのですから、ちょっとおかしいのかも知れません。

 特にテニスの試合結果は気になります。市民大会レベルなら、時々知っている人が上位入賞していたりするからです。中でも自分も対戦したことがある人が載っていると、その人の実力と結果から「大したことないな」とか「あの人でもこの程度の成績か」とか、いろいろ推察できてしまうし、またその人に勝った相手はどんな人だろうと想像してしまいます。

 そうやってずっとチェックしていると、よく上位に来ている人なら、直接的には全く知らなくても繰り返し目にしているうちに何だか「自分内有名人」になってしまって、「あ、○○さん、この大会では優勝したんだ」とか、あたかもプロテニスプレーヤーと同じ感覚で結果を見ていたりします。

 これと似たような経験が昔もありました。高校3年の時、僕は校外模試を受けまくっていました。高校の友人で数人、同じように校外模試好きがいて、みんなでワイワイと日曜日に模試を受けては、帰りにマクドナルドで「答合わせ」と称してダベって帰るのが楽しみでした。

 模試を受けると河合塾だろうが代ゼミだろうが駿台だろうが、結果と一緒に成績上位者が製本されて掲載されます。全国規模の模試なら、総合で500位とか1000位くらいまで、また教科ごとでも50位とか100位くらいまでに入ると掲載されるので、自分たちがそこにいかにたくさん名前を載せるかが楽しみであり目標でした。友人の中には東大オープン全国5位とか妙に出来の良い奴がいて、そういう成績の良い友人と一緒にいると、他校の成績上位者もついついチェックしてしまいます。

 K高のHは今回良かったな、とかC高のNは名前が載っていないけど受けなかったのか、とか、そんな仲間内での「受験有名人」が生まれて、僕たちはいつの間にかそのHクンやNクンと知り合いのような気になっていたものです。大学に進学してから、「あ、あのHだ!」なんて実物を見かけると、お互い友人に報告までしたものでした。

 大学受験なんて、所詮はその程度のゲームみたいなものです。あんまり深刻ぶるよりも、そうやって楽しんだ方が勝ちだと思います。秋も深まり、いよいよ追い込みに入っている受験生も、何とか楽しみを見つけて切り抜けて欲しいと思います。


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