幹事クリタのコーカイ日誌2002

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10月23日 ● マンガ喫茶に潜る。

 ごくたまにマンガ喫茶に入ることがあります。独身時代、マンガ喫茶は今ほど多くありませんでしたが、それでも名古屋発祥の噂があるくらいですから、いくつかは知っていて時々入っていました。それも、子どもが生まれてからは滅多に入ることがなくなったのですが、最近はその子どもを連れて時々行くことがあります。もちろん、一人でも暇つぶしに入ります。

 昔のマンガ喫茶と違って、最近はパソコンが置いてあってネットにも繋げるところが大半です。インターネットカフェと融合しているわけですから、学生が勉強半分で居座っているのも見かけます。確かに僕が学生の頃に、こんな店があったら入り浸っていたかも知れません。居心地は良いし安いし勉強もできるし息抜きもできる。インベーダーやりにゲームのある喫茶店ばかり通っていた大学時代の自分に教えてやりたいくらいです。

 ただ、マンガ喫茶の弱点は話ができないことです。しちゃいけない訳ではないでしょうが、当然のことながら話し声はほとんど聞かれません。みな黙々とマンガを読んでいるかパソコンに向かっています。インベーダーゲームも一人でゲーム機に向かっている奴もいましたが、僕たちは必ず友達同士で一緒に入って騒いで遊んでいました。ゲームを通じてのコミュニケーションというものもあったのです。

 それに比べて、誰もコミュニケーションをしようと考えていない「孤」の集団であるマンガ喫茶の雰囲気はちょっと息苦しいものがあります。僕も夢中になって数冊コミックを読んだりしていますが、ふと気づくと息苦しくなってきて店を出ます。外に出るとホッとするのですから、やはりあの独特の雰囲気はそれなりに異様な空間を作りだして僕にプレッシャーをかけているのでしょう。まるで海に潜っていたような圧迫感。外に出たときの解放感は、水中から顔を出した時のそれに似通っています。

 と言っても、全く嫌いとかイヤだというわけではないので、また気が向くと、あの重い湿った空間に潜っていってしまうのですけどね。ただ潜りっぱなしでいると、深海魚のように自分も変形してしまいそうで、ちょっと怖いです。


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