幹事クリタのコーカイ日誌2002

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10月8日 ● 黄金のカルテット日本版。

 いよいよジーコジャパンの始動です。ジャマイカ戦の代表メンバー22人が発表になりました。しかもジーコは先発メンバーすら発表してしまったのです。ちょっと先走り過ぎ、はしゃぎ過ぎではないかという心配はありますが、とりあえず発表されたメンバーは奇を衒わずに安心できる顔触れでした。

 ジーコはかなり「トルシエ色」を排除しようとしています。トルシエのフラット3を体現する男、森岡を外して、鹿島の安定したDF陣である名良橋や秋田らを入れました。まるで会社の派閥抗争のようですが、ジーコが監督を務める以上、彼が使いやすい選手を起用するのは当たり前ですから仕方ありません。

 GKは楢崎と曽ヶ端の2人だけで川口は呼ばれていません。ポーツマスで出場機会のない男は呼べない、というジーコの姿勢は評価できます。やはりサッカー選手は試合に出てナンボです。出られもしないのにポーツマスに拘る川口へ、ジーコからの強烈なメッセージです。

 同様にJ2に陥落しているセレッソ大阪の森島と西澤も外されました。これもまたジーコからのメッセージです。代表に入りたければJ1でプレーしろということです。どちらのメッセージも僕は高く評価したいと思います。試合に出ること、チームが勝つこと、それがあってこその代表入りです。代表に入りたければ出場できもしない海外のクラブに移籍するなんてバカげているし、まず自分の所属チームを勝たせろ、ということです。至極真っ当なことですし、またJリーグの発展にも合致します。

 そして、海外クラブで活躍する中田、中村、小野、稲本の4人を固定の先発メンバーとして黄金の中盤を決定してしまいました。これもまた当然と言えば当然、納得性の高い人事です。ジーコと言えば、やはりファルカン、ソクラテス、トニーニョ・セレーゾと組んだ“黄金のカルテット”です。あのファンタスティックなブラジル代表はW杯で優勝こそできませんでしたが、未だに最高のブラジル代表だと思います。

 あのファンタスティックなセレソンの日本版をジーコはやろうとしているのです。本当に楽しみです。トルシエは勝つために、敢えて考えない、そして取り替え可能な駒として動く選手を選びました。ファンタジスタはいらない、組織でサッカーをする、それが日本人には合っていると、フランス人である彼は偏見も含めて思っていたのでしょう。

 しかし、ジーコはもっと進んだファンタスティックなサッカーを日本に求めようとしているのだと思います。折角これだけのタレントが中盤に揃っているのなら、それを生かすサッカーを。ある意味、それはトルシエのサッカーがあってこその発展形、正常進化かも知れません。新しいステージに入ったジーコジャパンのこれからが楽しみです。


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