幹事クリタのコーカイ日誌2002 |
9月23日 ● セルフジャッジの精神。 テニスの草トーナメントでは大抵の場合「セルフジャッジ」という方式がとられます。これは、審判がつかず、プレーヤー同士がお互いのサイドのジャッジをするという方法で、しばしばテニスの試合におけるトラブルの原因になります。 セルフジャッジはフェアプレー精神に基づいて行われます。相手サイドのジャッジに対してクレームをつけることはできません。その代わり、ジャッジは「疑わしきは相手有利に」というのが基本です。 テニスではわずかでもボールがラインにかかっていたら全て「イン」です。ですから自分では「よくわからないけど、ちょっと出たかな」と思いたくなるようなボールでも、インとジャッジすべきなのです。 ところがこの通りにフェアにジャッジしている人もいますが、残念ながら全く逆のジャッジをする人がしばしばいて、そうなるとお互いにかなり気まずい思いをしながら試合をすることになります。 オンラインを「アウト」と言われても腹立たしいのに、完全にコートの内側に落ちていても「アウト」と言う人がいます。オムニコートやクレーコートでボールマークがついていても平気で「アウト」というのです。それも一度なら「わからなかったのかな」と思えますが、何回も繰り返されるとさすがに心が平穏ではいられません。 ジャッジの汚い人というのは、すでにそういう評価が定着しているので、大会で何回も会ううちに「あの人は気をつけなよ」などと周りからアドバイスされてしまうこともあります。ジャッジの汚さよりも、それによって平静さを失うことが怖いのです。 不思議なのは、そういう人は必ず同じタイプの人とつるんで一緒にいるんですよね。つまり日頃から、ジャッジの狡さも競い合っているような環境でテニスをしているのでしょう。逆に綺麗なジャッジをする人も、またそういうところでテニスをしているのだと思います。 サッカーのように審判に隠れて反則することさえ「ズル賢さ」という技術と認めるような競技ならともかく、テニスではやはり自らの心に恥じないフェアさこそが勝ち負けよりも大切だと思います。 昨日、我々のサークルのマッキー(愛称)がシングルスの大会で優勝しました。その準決勝でマッチポイント。マッキーのショットが10cmくらいアウトしたのに、相手がわからなかったので「イン」とコールしました。これでマッキーの勝利です。しかし、マッキーは「今のは出ていたでしょう」として、相手のコールを覆してアウトにしてしまい、そのゲームを落としてしまいました。 本来はセルフジャッジで相手のコールを覆してはいけないのですが、やはりこのくらい綺麗なジャッジでゲームをすると、見ている方もプレイしている方も気持ちが良いものです。マッキーが結果として優勝したことも立派ですが、それ以上にこのワンプレイを僕は高く評価し、またそんなプレーヤーが自分のサークルにいることを誇りに思っています。 |
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