幹事クリタのコーカイ日誌2002

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8月14日 ● シングルス好きとダブルス好き。

 ご存知のように、テニスにはシングルスとダブルスの二つの種目があります。プロはあくまでもシングルスが主体ですが、一般に日本ではアマチュアの試合はダブルスがメインです。もちろん、サークルやクラブなどでもダブルスのゲームをしているところがほとんどで、アマチュアでシングルスをやっている人たちというのは、敢えてシングルスが好きでやっている人たちだけと言っていいでしょう。

 これは一説によれば日本はコート当たりのテニス人口が多いため、一度に倍の人数がプレイでき効率的なダブルスが主体になったと言われています。国土の広いアメリカやオーストラリアなどでは、ほとんどテニスと言えばシングルスだという話もあります。また国民性の違いで語られることもあって、チームプレイが好きな日本人と、自己責任を重んじる欧米人の違いだと言う説もあるようです。

 本当にその説が当たっているかどうかはともかく、確かにダブルスはチーム競技だし、シングルスは個人競技ですから、メンタリティの違いによって好き嫌いはハッキリします。ダブルス好きは、二人で戦略を練って共同で戦っていく一体感が良いと言いますし、シングルス好きは、勝つのも負けるのも自分の責任で、ペアに気を遣ったりしなくて済むところが良いと主張します。

 技術的には、ダブルスはボレーが苦手では辛いですし、シングルスはベースラインでのストロークの打ち合いができないと勝てません。そういった自分の技術的な得意不得意によっても、シングルスが良いかダブルスが良いかは差が出てきますが、やはり最大のポイントは前述した性格の問題だと思います。

 僕の観察によれば、シングルス好きの人の多くは、他人に気を遣うのが嫌いだし苦手です。逆にダブルス好きは、人の気持ちや場の空気を読むのが得意です。裏返せばシングルス好きは独立心が強く他人に干渉しませんが、ダブルス好きは依存心が強く世話焼きのお節介です。ダブルス好きは昔ながらの村社会の人間関係、シングルス好きは最近の若者に多い他人と距離を取るクールな付き合いだとも言えます。もちろん、誇張した極論ですが。

 そう考えると、これまでダブルス好きだった日本人も、今後は若い世代のメンタリティに合ったシングルス好きが増えてくるかも知れません。10年後に僕たちがダブルスをやりたいと言っても、若者にシングルスならやりますよ、と言われてしまうかも。これは辛いです。たださえ中年にとって、一人でカバーするにはテニスコートは広すぎると言うのに。


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