リーグ5位に沈み巨人には9連敗を喫して全く良いところがなかった中日。今シーズンの巨人独走の戦犯と言っても良いでしょう。星野阪神を意識し過ぎたために、例年なら総力戦で当たるはずの巨人戦に不完全燃焼を起こしていた感じでしたが、昨晩の川上憲伸の快投は、久しぶりに中日の「アンチ巨人」魂を見た思いでした。

　清原らを欠くとは言え、今の巨人打線は好調です。特に主砲松井が絶好調だけに、完封するだけでも相当に価値があるところ。それを何と四球ひとつだけのノーヒットノーランとは驚きましたし、同じノーヒッターでもその価値は高いと言えましょう。

　今年の中日はエース野口が開幕からいません。山本昌も不調でした。朝倉ら若手投手陣が育ったとは言え、シーズン通して計算できる実績ある投手はバンチと川上の二人だけ。ドラフト1位で入団し順調に成長してきた川上も5年目を迎え、そろそろエースの自覚を持って良い頃です。苦しい、だからこそより一層大きく成長して欲しいこの時期に達成したノーヒットノーランで、川上が一気に中日を本当に背負って立つエースになって欲しいものです。