幹事クリタのコーカイ日誌2002

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8月1日 ● パラサイトする若者。

 最近の若い奴は、という話題は年寄りの定番ネタです。常に年寄りから見れば若い者は礼儀を知らず、知恵もなく、物事の分別がわかっておらず、理解を超えることをしでかす宇宙人です。自分も多分そう思われていたから良くわかります。

 で、先日僕から見ればまだ十分に「若い」28才と27才の女性から、「最近の若者」についての話を聞きました。それぞれ別々に話したのですが、驚くほどその内容は似通っていました。彼女たちはともに職場では中堅になっていて、後輩の20代前半の女性たちと一緒に働いています。で、いろいろとその「若い子」たちの言動に腹の立つことが多いらしいのです。

 曰く「自分のことしか考えず周りが見えていない」「他からどういうことを期待されているのかわかっていない」「たとえわかっていても自分から気を遣って行動するのは損だと思っている」「何度注意しても同じことを繰り返す」「同世代の仲間だけで固まっていて、上の人間とコミュニケーションを取ろうとしない」「あの子たちが上になった時にどうやって仕事するんだろう」などなど。

 なるほど、と思います。僕の知っている若者もみな似たようなものです。仕事でもプライベートでも。多分それは昔から若者の特性なのでしょう。振り返って自分が20代の時どうだったかと思えば、似たようなものだった気がしますし、もしかしたら今でも50代から見れば、僕は上記のような「若い奴」である可能性もあります。なぜなら若者は常に上の世代に反感をどこかで持っているものだからです。

 ただ、最近の20代に見られる特徴があるとしたら、僕は「パラサイト体質」にあるのでは、と思っています。僕たちかつての「新人類世代」も、多分もっと上の「団塊世代」の人たちも、オトナには反発を感じていたし、それを否定するために彼らから離れて自立しようとしました。ところが、最近の若者は、どちらかと言うと自立よりも寄生することを求めているように感じます。妥協が上手く「おいしいとこ取り」の精神で、ひたすら面倒を避け楽することを求めているように感じられます。

 「疲れる」とか「メンドくさい」だとか言う言葉は、かつては年寄りの台詞であったはずなのに、最近では20代の方がよく使っています。彼らは「面倒」なことはオトナ(親とか先輩とか上司とか)に任せて、自分たちは楽することばかり考えているみたいです。そのためには少々の妥協はするし、お説教も聞き流し、適当に話も合わせます。でもそこに気持ちがこもっていないからオトナをいらつかせるのです。

 「パラサイトシングル」という言葉が生まれてから、もう数年経ちましたが、今では当たり前になってしまったからなのか、あまり言われなくなってしまいました。オトナに反発するのなら、それでも結構。その代わり適当に妥協しながらオトナに頼ることなどせず、自分たちで責任を持って面倒も引き受けてもらいたいものです。ま、これも聞き流されてしまう類のオヤジの繰り言に過ぎないのですが。


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