幹事クリタのコーカイ日誌2002

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7月22日 ● 朝青龍12勝の価値。

 16人もの休場者を出して大相撲の危機が叫ばれた名古屋場所、結局大関千代大海が14勝1敗の好成績で優勝しました。大関昇進前に優勝して以来21場所ぶりということで、千代大海がようやく復活したという印象です。ほとんど全ての取組において突き押し相撲に徹した今場所の相撲ぶりは、近い将来の新横綱誕生さえ予感させます。

 もう一人、今場所を盛り上げたのが大関を目指す関脇朝青龍。モンゴル出身で着実に実力をつけてきた朝青龍は、この2場所連続で11勝。そして今場所は優勝争いに絡む12勝を挙げて、来場所の大関昇進を確実にしました。

 ただ、心配なのは最近の新大関の不甲斐なさ。貴ノ浪、出島、雅山と3人も「元大関」がいることからもわかるように、最近の大関はその地位に相応しい実力を備えているか不安があります。今場所優勝した千代大海も、休場した武双山、魁皇、栃東にしても、何回もカド番のピンチにさらされてきました。

 もちろん、地位に相応しく実力をつける力士もいますから、一概に朝青龍の昇進に疑問符を投げかけるのもいかがなものか、という気はしますが、それにしても今場所の12勝は平時の10勝程度の価値しかないと思います。なにせ上位力士は武蔵丸と千代大海の2人だけ。その千代大海には負けたものの、武蔵丸には勝ったことで大関合格とされたようですが、14日目のあの一番、すでに武蔵丸に勝とうという気迫はありませんでした。

 あそこで武蔵丸が勝ってしまえば、千代大海の優勝が決まってしまいます。盛り上がらない場所、せめて千秋楽まで少しでも興味をつなぐためには、武蔵丸は勝つわけにはいきませんでした。長年横綱として君臨している武蔵丸です。自分が優勝できないのなら、せめて新しいスターの引き立て役になるくらいのことは当然心得ています。

 来場所2横綱5大関と一見豪華な番付になりますが、また「弱い大関」が増えるだけでは、いつまでたっても相撲人気は回復しません。所詮上げ底は上げ底ですから。


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