世の中みんなサッカーに目が向いていますが、そんな中、すっかり裏街道の趣ながらプロ野球でも熱い戦いが繰り広げられています。特に裏の裏とも言えるパ・リーグで、近鉄のローズと中村紀が今年もホームランを打ちまくっています。

　昨日で近鉄は56試合を消化。すでにローズが27号、中村が23号をマークしています。とりわけ注目はローズです。昨シーズンは王の持つ日本記録に挑んでタイ記録に終わってしまいましたが、今シーズンこの調子でいけば最終的には70本近くいけるはずです。昨年大リーグでボンズが73本をマークしましたが、日本では60本台すら前人未踏なのですから、とんでもない記録になりそうです。

　もっとも昨シーズン前半も、西武のカブレラが類を見ない快調なペースでホームランをかっ飛ばしていましたが、後半に研究されて最後は49本で終わってしまいましたから、ローズもこのペースでホームランを打ち続けることができるとは限りません。ただ、昨シーズンのカブレラと違って、ローズはすでに日本の野球にすっかり慣れていてこのペースだということです。途中で失速するとはあまり考えられません。

　一番ローズにとってピンチがあるとしたら、自分の故障とライバルでありチームメイトの中村の故障です。自らの故障はある意味仕方ないとしても、後を打つ中村が故障してもローズにとっては大きな痛手になります。中村がローズに刺激されて打ちまくるから、ローズもまた打てるわけだし、なにより後ろに中村が控えているからこそローズは歩かされずに勝負してもらえるのです。

　ローズ、中村がともに60本を超えるところでレベルの高いホームラン王争いをしてくれないかと、今から秋が楽しみになっています。