この「コーカイ日誌」も含めて、世の中がサッカーで大騒ぎしている間に、国会では目白押しの重要法案が次々と見送りになっています。政府与党の心積もりでは、もしかしたらサッカーで世間が騒いでいる間に法案を通してしまおうというつもりだったのかも知れませんが、あまりにもいろいろスキャンダルが続いたために、とてもあれもこれも法案を通過させることができなくなったようです。

　先に個人情報保護法案の今国会成立を断念し、今度は有事法制関連3法案が見送られそうです。残る郵政、医療制度関連法案成立のためにも会期延長をせざるを得ないようですが、あまりよく論議もされずに、うやむやの内にこれらの法案が成立してしまうよりも良かったかなと思います。

　それにしても防衛庁の個人情報リスト問題や、福田官房長官の非核三原則見直し発言など、いきなりこんな失策が飛び出たのは、実は有事法制は無理かも、と思った政府側が、敢えてやったのではないかと思いたくなるようなタイミングでした。

　これだけ景気対策を国民が求めているのにも関わらず、論議を呼ぶような個人情報保護法案や有事法制関連法案にこだわっていては、小泉政権の寿命を縮めるばかり。サッカーに国民の気がそれている間に、少しでも景気が良くなるような施策を考えて欲しいものです。