幹事クリタのコーカイ日誌2002

 
 5月18日 ● 一億総サッカー評論家。

 サッカーW杯の日本代表メンバーが発表されました。なかなか興味深いメンバーです。基本はこれまでの代表メンバーなのですが、目玉として中山と秋田という2人のベテランを「唐突」に入れ、いろいろ議論を呼んでいた人気の中村と名波を外しました。

 この選考に関して巷ではいろいろ議論になっています。僕の周りやテレビに出ているタレントなどは、やはり中村を落としたことに相当反論をしています。「反感」と言っても良いかも知れません。これまでのトルシエの発言からすれば、中村が落とされることにそれほど不思議はないのですが、世間は「なんだかんだ言ってもやはり俊輔は選ばざるを得ないだろう」と思っていたようです。

 しかし、僕にはこれはトルシエの計算尽くの「話題作り」としか思えません。人気選手の代表チーム当落は高い関心を持たれます。前回でも三浦カズを岡田監督が外した時の騒ぎは相当なものでしたが、今回の中村外しも同じように世間は大騒ぎです。

 トルシエがうまいのは、あくまでも話題になっている選手が、実はあまり起用されないであろう選手であるところです。中山、秋田にしろ、中村、名波にしろ、今の代表メンバーでどうしても必要な選手ではありません。中山と秋田は攻守の精神的支柱としてベンチにいてくれれば良い、というメンバーですし、中村と名波は例え選ばれても試合に出る可能性が低い選手です。なぜなら代表チームの軸はあくまでも中田と小野だからです。中村も名波も軸になる選手でコマとして使われる選手ではありませんから、中田と小野が万全なら出る幕はありません。

 あくまでもオプションとして持っておこう、ということですから、誰を選ぼうが実は大差はないのです。大差ないからこそ、意表を突く選出をしてマスコミで話題になるようにし向けているのだと思います。W杯を一層盛り上げるためのトルシエ流演出だと考えるのは、穿ちすぎでしょうか。

 こうして結局なんだかんだ書いている自分も含めて、一億総サッカー評論家状態というのも、昔では考えられないことです。水沼や木村や金田が必死で韓国と戦っていたあの頃、誰も日本代表のメンバーなんて知りもしませんでした。もちろん、あの頃はアジアですら弱かったし、素人評論家が出現するだけのチームではなかったんですけどね。まさに隔世の感ありです。

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