ソルトレーク冬季五輪が終了しました。各メディアなどで伝えられているように、審判の不正・不公平・不手際、そして薬物問題など問題点が続出した史上最悪の冬季五輪だったと思います。

　開会式から一貫して続いたのは「アメリカ礼賛」。韓国メディアが「アメリカの、アメリカによる、アメリカのための五輪」だったと評したそうですが、まさにテロで傷ついたアメリカが自らを鼓舞するかのような振る舞いに終始したという印象で、それはまるでナチスドイツによるベルリンオリンピックもかくやと思わせるほどでした。

　北米メディアとIOCの商業主義が結託し、とにかく米国民が喜べばそれで成功という図式にのっとってしまったために、各競技でアメリカ有利な判定ばかりが目立ち、競技そのものへの信頼感を喪失してしまいました。とりわけ不利益を被ったのがロシアと日本・韓国・中国の東アジア諸国だったために、冷戦構造を引きずっているだの、人種差別だのと言われてしまっても仕方ありません。

　尊大で自分勝手でひとりよがり。他を見下し、気に入らない場合は恫喝する。まるで「鈴木宗男」です。このソルトレーク五輪でますますアメリカは嫌われ者になりました。でも本人たちはなぜ嫌われるのかピンとこないだけに、世界との溝は深まるばかりです。

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