幹事クリタのコーカイ日誌2002

 
 2月20日 ● 『なごり雪』の季節。

 昨日東海地方に降った雪は、1月3日の豪雪と違ってそれほど積もらずにすぐに溶けて消えてしまいました。肌に感じる風は相変わらず冷たいものの、日差しは随分強くなってきて、春が近いことを思わせます。もうこの冬、雪は降らないのだろうか、昨日の雪が「なごり雪」になるのかな、なんて感傷的な気持ちになります。

 かぐや姫が作ってイルカが歌った(こう書いても「かぐや姫?イルカ?」と何のことだかわからない若い人がたくさんいることでしょうね)『なごり雪』は多くの40代の人にとっては無条件に白旗を上げてしまうような青春時代の一曲だと思います。僕自身、人生で一番思い出に残る一曲を挙げろ、と言われたら、『なごり雪』は最有力候補のひとつです。

 この曲の思い出話は多分以前にも書きました。敢えてリンクはしませんが。また、僕が一年で一番好きな季節が早春なのも、この曲の影響が少なからずあります。春は出会いと別れの季節。その時期を前にして、センチメンタルに過去を振り返り、まだ漠と知れぬ未来を見つめる時、BGMに『なごり雪』はぴったりはまって、琴線を激しくかき鳴らします。

 あの頃、僕は15才でした。もう四半世紀以上経ってしまったなんて、とても信じられません。でも、当時の繊細でガラス細工のような心は、今でもまざまざと思い出すことができます。40のオジサンにも15の魂、なんて言っても、若い人には理解できないことでしょうけど。

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