年末の特別番組で、『忠臣蔵１／４７』というドラマがあります。四十七士の一人で剣豪・堀部安兵衛に焦点を当てた“忠臣蔵外伝”的ドラマのようですが、主役に木村拓哉を据えたところが売りのドラマです。番宣のスチール写真な見ていると、まるでスマスマのようなキムタクの殺陣ではありますが、相手役に深津絵里をおくところなど、さすがフジテレビらしいキャスティングだと思いました。

　ただ、忠臣蔵自体は、まだ去年の大河ドラマでＮＨＫがやったばかり。あの番組にもジャニーズ事務所のタレントが大挙して出演していただけに、いくら焦点の当て方が違うとは言え、ちょっとネタが被っているかな、という気がしないではありません。

　それに折角キムタクをキャスティングしても、堀部安兵衛ではなぁ、と役不足（この言葉を間違って逆の意味で使っている例をたくさん見かけますが、本来は役者に比べて役が軽すぎる時に使うものです）の感も否めません。やっぱり忠臣蔵なら大石内蔵助こそ華であって、キムタクの年齢では浅野内匠頭くらいしかできないから、敢えて堀部安兵衛に焦点を持ってきたのでしょうけどね。

　だったら、僕は忠臣蔵を無理にやるよりも、キムタクに合わせた時代劇をやるべきではないかと思います。例えば幕末維新なら、キムタクに相応しいキャラがたくさんいます。坂本竜馬でも良いし、高杉晋作でも桂小五郎でも面白いでしょう。逆に土方歳三か沖田総司でも見たい気がします。キムタクが土方なら沖田は滝沢秀明、近藤勇は近藤つながりでマッチにでもすると楽しいかも。まあジャニーズばかりでは学芸会のようになってしまうかも知れませんが。

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