幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 11月27日 ● テニス人口のドーナツ化。

 テニスは「するスポーツ」としては、かなりの人口を誇るメジャー競技です。趣味として考えた場合、間口の広さ、簡便さ、経済性、ファッション性などで他の競技に比べて有利な点が多いからだと思います。しかし、コートに立っている人たちの年齢構成を見ていると、どうもいびつな気がします。なんだか30代〜40代とおぼしき中年層が多いのです。相対的に20代の若年層が目立ちません。

 中年にテニスする人が多いのは、1980年前後のテニスブームが大きく影響していることは間違いありません。僕もそのまっただ中にいてテニスを始めた訳ですが、とにかく当時の若者は、まさに猫も杓子もという感じで、杓子の代わりにラケットを持って街を闊歩していたものです。

 僕が会社に入った時の社内報の新入社員紹介を見ると、9割の新人が趣味に「テニス」を挙げています。それほどテニスはメジャーなスポーツであり、一種の若者の教養のようなものとして考えられていました。

 ところがその後テニス人口は減少の一途を辿ります。その大きな原因は趣味の多様化にあります。バブル期に若者はゲームに、中年はゴルフに流れてしまい、テニスは「流行りモノ」としての価値を失います。同時に、ちゃらちゃらしているように見えて、実は上達するのに意外と時間がかかるスポーツであることが判明し、途中で挫折する人が増えました。時代は簡単に上達できる趣味を求めるように変わってきたのです。

 今テニスをしている20代、特に男性はほとんどが学生時代からの経験者で占められています。以前のように社会人になってからスクールに通ってテニスを習い始めた、という男性が極端に減りました。テニスは経験が大きくものをいうスポーツです。特に試合に勝つには、技術もさりながらキャリアが重要です。中年層の厚みがこれだけあると、余計に若年層はテニスを敬遠してしまうのかも知れません。

 ただテニスにもひとつだけ明るいネタがあります。マンガ『テニスの王子様』のヒットで、小学生の間でテニスブームが起こりつつあるのです。考えてみれば、僕たちの世代にも『エースをねらえ!』という大ヒットマンガがありました。いま『テニスの王子様』に触れてテニスに憧れる小学生が20代になった時に、テニスは再びブームを迎えているかも知れません。その頃40〜50才になっている“年季が違う”中年層との対決が今から楽しみです。

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