幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 11月6日 ● ワールドシリーズが認知された。

 予想通りに3勝3敗で迎えたワールドシリーズ第7戦、先発はクレメンスとシリングという両エースの投げ合いになりました。先行したダイヤモンドバックスをヤンキースが逆転、やはり伝統と歴史のヤンキースが4年連続の世界一か、と思われた最終回、ヤンキースが自信を持って送り出した抑えの切り札リベラがダイヤモンドバックス打線につかまり、劇的な逆転サヨナラでチーム創設4年目の新興ダイヤモンドバックスが優勝をつかみとりました。

 このワールドシリーズは、いろいろな視点で語ることができます。ひとつはエースの重み。ダイヤモンドバックスはシリングとジョンソンの二人がともに3試合に登板するという特攻回転で、ヤンキースの大きく高い壁を打ち破りました。最近の日本のプロ野球では、こういう本当にチームの浮沈を背負うエースが少なくなりましたが、改めてエースであることの凄さと重さをこの2人に見せつけられた気がします。

 またクローザーの天国と地獄。ダイヤモンドバックスのキムは、4戦・5戦での2夜連続逆転劇で地獄を見たと思います。しかし最後の最後、最終第7戦では相手のリベラがキムと同じ目に遭いました。リベラとキムの差でこのワールドシリーズが語られようとしていたその刹那の逆転サヨナラに、キムはどれほど救われたことでしょう。

 最後に、日本でワールドシリーズが初めて認知されたということです。これまでももちろんその存在を多くの野球ファンが知っていたとは思いますが、ここまで広く注目されたのは初めてのことです。もちろんそれはイチローのマリナーズが出場できそう、ということから始まったわけですが、結局イチローが出場しなくてもワールドシリーズをみんなが見て、その面白さに惹かれたということが大切です。今後メジャーリーグが日本市場をマーケットとして考えた時に、とても大きな宣伝効果があったということになります。

 1993年のサッカーW杯アジア予選での「ドーハの悲劇」が、翌年のアメリカ大会の人気を高め、日本にW杯が認知されたように、イチローは負けてもワールドシリーズは今年から日本で認知されたのです。ますます日本のプロ野球にとっては競争相手が増えて先行き不安な状況になってきました。

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