幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 11月4日 ● まだ高速道路は必要か。

 総延長約9300kmという高速道路計画の見直しは、小泉内閣の「改革」路線を象徴する施策であったはずです。人の住んでいないところにも道路を作り、そのためにバカ高い通行料金を徴収し、税金を投入し続ける道路行政は完全に行き詰まりを見せています。小泉首相はすぐにでも道路公団を廃止し、必要のない高速道路建設計画は中止にすると期待していましたが、政権発足後半年経った今、逆に自民党道路族が元気を盛り返しているというではありませんか。

 もちろん、純粋に高速道路を心待ちにしている地域がたくさんあるのはわかっています。毎年僕たちがひるがの高原のテニス大会に出場すると、必ず高鷲村の村長は東海北陸自動車道の話をしています。地域開発の核として高速道路建設を待ちわびていたのです。

 確かに名古屋から郡上八幡、高山方面にクルマで向かう時、東海北陸自動車道を利用すると本当に便利になりました。とは言え、それは渋滞する地域をすっ飛ばせるようになったからで、人が住んでいないところは以前のように国道156号を走っていたってあまり変わらないのです。だったら、あれほどの大事業をしなくても、渋滞するポイントを上手に迂回させるようなバイパスだけ作れば、安く効果的だと思うのですが。

 わずかな便利さと引き替えに巨額の負債と環境破壊をもたらす高速道路建設。それでも建設を進めるのは、やはり利権構造を手放したくない輩が多いからでしょう。しかし、そこを断固としてぶった切らないと、小泉政権への求心力は確実に落ちます。「抵抗勢力」に骨抜きにされてしまうのか、あくまでも正面突破を図るのか、ここが正念場です。

 いや、もしかしたら高い通行料金を取ることで交通量を減らし、実は地球環境に優しい道路行政を目指しているのかも。としたら大変に高度なテクニックですが。

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