幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 11月3日 ● マンガ5社連合キャンペーン。

 2日の新聞朝刊に、マンガ好きなら思わず手を止めてしまうような広告が掲載されていました。“コミック界始まって以来の事件です。”というキャッチフレーズで有名なマンガの主人公たちが所狭しと並んでいます。「まんがフェスタ2001」という、秋田書店、講談社、集英社、小学館、白泉社の5社がコミック界初の連合キャンペーンを行うという告知広告でした。

 まあ大袈裟な触れ込みの割には、やることはこの5社のコミックを買うとキャラクターのポストカードが貰えて、さらに5万名に1000円の図書カードが当たる、というだけのことです。総額5000万円とは言え、所詮1000円の図書カードではインパクトはありません。

 ただ広告にもポストカードや図書カードにも、当たり前ながら各社自慢のキャラクターがふんだんに使われているところが違うところです。今や人気キャラクターを広告で年間契約すると、1000万円〜5000万円くらいの契約料が発生するというのに、それをタダで使いまくれるというのですから、羨ましい限りです。

 新聞広告には各社から4作品計20作品のキャラクターが使われていました。あまり需要の無さそうな少女マンガ系から、なまじなタレントよりもはるかに高額なドラえもんまで並んでいましたが、平均1500万円としてもキャラクター使用料だけで3億円という豪華なキャスティングです。3億円と言ったらSMAPすら上回ることでしょう。

 もっともマンガ好きの興味を惹くのは、この5社がそれぞれの代表として並べた4作品は何か、ということです。例えば少年ジャンプからは、両津勘吉ではなくルフィか、とか。白泉社の『陰陽師』『ベルセルク』『ガラスの仮面』『フルーツバスケット』という取り合わせに、さぞかしこれを選ぶのに悩んだろうな、とか。講談社の少年マガジンから『RAVE』というのもちょっと意外でしたし、秋田書店の『ブラック・ジャック』は、やっぱり手塚先生は落とせなかったのか、と思いました。

 小学館は少年サンデーの『犬夜叉』『名探偵コナン』と2本並べ、さらに『ドラえもん』までいるため、ビッグコミック系からはひとつも出てきていません。先日小学館は浦沢直樹だけで大胆な新聞広告を打ったくらいですから、『MONSTER』『20世紀少年』のどちらかくらいは選んでも良かったのでは、と思いますけどね。もしくは『ゴルゴ13』とか。それと少女マンガ系も『Dr.リンにきいてみて』ですが、できたら吉田秋生か萩尾望都あたりを選んで欲しかったところです。

 さらに図書カードは各社から代表キャラクター1人ずつが登場していますが、秋田書店=ブラック・ジャック、講談社=宮本武蔵(『バガボンド』)、集英社=ルフィ(『ONE PIECE』)、小学館=ドラえもん、白泉社=北島マヤ(『ガラスの仮面』)となっています。いずれも超人気作品ばかりですが、20年以上前の古いキャラクターを出している3社よりも、新しい作品を登場させている2社の方が、なんとなく勢いを感じます。もっとも、古いキャラクターを出してくる方が、僕たちのようなオールドファンは喜びますけどね。  

 ちなみに僕が好きなキャラクターを各社から選ぶとしたら、秋田書店はエーベルバッハ少佐(『エロイカより愛をこめて』)、講談社は矢吹丈(『あしたのジョー』)、集英社は桜木花道(『SLUM DUNK』)、小学館はアッシュ・リンクス(『BANANA FISH』)、白泉社はパタリロ(『パタリロ!』)といったあたりでしょうか。でも他にもいくらでも選びたいキャラクターいるし、ただ好きなキャラを選ぶだけでも難しい作業です。実際に選んだ各出版社の人は、作家先生たちの顔を浮かべながら、さぞかし苦心したことでしょうね。

とりあえず、読むたびに(1日1回)


を押してください。 日記才人という人気ランキングに投票されます。
初めての方は、初回のみ投票者登録画面に飛びます。
結構更新の励みにしていますので、押していってくださると嬉しいです。


この日記をマイ日記才人に登録する

前日翌日最新今月