幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 10月6日 ● 杉山愛とモニカ・セレス。

 ジャパン・オープンテニス女子シングルス準決勝は、日本のエース杉山愛と、グランドスラムを9回優勝したかつての女王モニカ・セレス。ここのところダブルススペシャリストと化していた杉山ですが、ウィンブルドンあたりからシングルスも再び復調傾向にあります。今回のセレスとの対戦は、杉山のシングルスがどこまで戻ってきているかを測るには絶好の相手でした。

 試合は立ち上がりからセレスペースで始まりますが、杉山も懸命に食い下がります。第1セット途中でセレスが足首を捻挫。もともと痛めている右足首だけに、どうなることかと思いましたが、がっちりテーピングして試合再開。さすがプロです。我々ならあんな捻挫したらすぐにやめちゃうのに。

 セレスが怪我したゲームこそ杉山が取りましたが、結局第1セットは5-7でセレスに取られてしまいました。続く第2セットも、最初にセレスが杉山のサービスゲームをブレイクします。しかし、これを杉山がまたすぐに取り返してイーブンに。そのまま4-4で迎えた第9ゲーム。ここからセレスが急に強くなりました。

 セレスのサービスゲームをあっさりキープしたかと思うと、次の杉山のサービスゲームもアッという間に0-40。最後のポイントもしっかり取って簡単に勝ってしまいました。最後の2ゲームは全く一方的な展開だったので、合わせて5分もかかっていないかも知れません。

 数字だけ見れば、5-7、4-6で杉山は接戦の末にセレスに負けたと言えるかも知れませんが、最後の2ゲームのセレスの強さを見るにつけ、スコア以上に2人の実力差はあったように感じました。足首を痛めているセレスとしては、無理をしないでワンチャンスを待っていたのだと思います。そして最後の最後で集中力を取り戻して100%の実力を発揮、あっさり勝ちきってしまったように見えました。

 僕たちのような草トーナメントプレーヤーでも、強い人は「ここぞ」のゲームやポイントを落としません。そういう場面になると急に集中力が増して強くなるのです。逆に「ここぞ」で硬くなって、あっさりミスを連発するような人は、やはりいつまでたっても勝てません。さすがにかつてグラフと覇権を競い、時代が変わってもトップ10で頑張るセレスです。良い勉強になりました。



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