幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 10月5日 ● 鈴木貴男がチャンに勝った。

 ひっそり始まって世間的にはちっとも盛り上がっていないジャパンオープンテニスですが、なんと日本のエース鈴木貴男がマイケル・チャンを破ってベスト8に進出しました。次の相手は全米の覇者ヒューイット。女子の杉山愛もベスト4に進んだし、なんだか楽しみな展開になってきました。

 鈴木貴男と言っても、テニスファン以外はほとんど知らないことでしょうが、松岡修造引退後はずっと彼が日本男子のエースです。綺麗なサービス&ボレーでテンポ良く攻める選手ですが、松岡同様に怪我の多い体質のようで、100位近くまでランキングを上げても、また故障で300位くらいまで落ちてしまうあたりも松岡似かも。

 今回は手首の故障も癒えてのチャレンジ。力強いパワーテニスを目指しているとかで、それが効を奏したのか、かつての全仏チャンピオンであるチャンを見事にくだしました。かつて松岡がこのジャパンオープンで当時世界7位のミロスロフ・メチージュに勝った時のことを思い出します。このメチージュ戦以降、松岡のテニスは1ランク上がった印象でしたが、鈴木もこれをきっかけとして100位以内に定着して欲しいものです。

 もっとも、マイケル・チャンの力の落ち具合も相当深刻なものがあるようです。かつてのアメリカ四銃士(チャン、サンプラス、アガシ、クーリエ)の中でも、もっとも早く世界の檜舞台に飛び出してきたチャンですが、10数年も一線で活躍してきた疲労が蓄積されてしまったのか、最近はとんと冴えません。引退の噂が囁かれる中で、それでも小さなカラダで頑張ってはいますが、ますますパワー化している最近のテニス界では、チャンの拾いまくるテニスでは限界があるようです。

 さて次の鈴木の相手であるヒューイット。カップヌードルのCMでヤカンをひっぱたいていたアンちゃんも、今では若き全米チャンピオンです。その全米の決勝では、サンプラスを相手に自由自在にパスを抜きまくった強者だけに、鈴木のサービス&ボレーがどこまでヒューイットに通用するかが見どころです。勝てとは言いませんが、見応えのある好試合になることを期待しましょう。

(追記)
鈴木貴男の次の相手はヒューイットではなく、クチェラの間違いでした。で、鈴木はクチェラにあっさり負けてしまったので、ヒューイットとの対戦はなくなってしまいました。残念です。


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