幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 10月3日 ● リレーは運動会の華。

 先日子どもの小学校の運動会がありました。21世紀になっても、相変わらず源平以来の紅白対抗戦なのをはじめ、基本的な構造は僕たちが子どもの頃と何ら変わっていません。敬老会で招待されている老人たちも、楽しそうに運動会を観戦していました。

 種目でも棒引きだとか騎馬戦など相変わらずの競技も残っていました。さすがに借り物競走とか障害物競走と言った「サザエさん」的な競技はありませんでしたが、それは全体に種目数が少なくなっているせいもあると思います。なにせ子どもは1人2種目くらいしか参加しないのです。9時に始まって2時半に終わってしまうのですから、それはそれは短い運動会でした。

 昔からすると随分イベントが間引きされてしまいエッセンスだけの運動会という感じでしたが、中でも残念だったのが、リレーが一回も行われなかったことです。運動会で何が盛り上がるって、やっぱりリレーだと思うんですけど、それがないなんて本当に気の抜けたビール以下です。なんでも「リレーメンバーに選ばれなかった子の心情を考慮して」とか言うくだらない理由のようですが、リレーの代表になるくらいしか学校で目立てない子の心情はどうしたらよいと言うのでしょう。

 僕が子どもの頃は、紅白対抗リレーと通学団対抗リレーが必ず最後にあって盛り上がったものです。紅白対抗リレーは1年から6年の男女12名でリレーをして紅白の雌雄を決してしました。代表に選ばれる子は学年で男女各2名ずつですから、まさに彼らは走りのエリートでした。選ばれし者同士の対決に僕たちも大いに胸を躍らせたものです。

 それに比べて通学団対抗リレーはまた違った面白さがありました。当時僕の小学校には15前後の通学団があって、予選2レースの上位半分が決勝に進むことになっていました。1年から6年まで通学団ごとに代表を選んで6人でリレーをするのですが、僕の属している通学団は鈍くさい奴が多くて、代表と言ってもそれほど足が速くない奴もいて、毎年のように予選落ちしていました。しかし、たまたま僕が5年生の時だけ上から下まで穴のないメンバーが揃い、なんと予選を突破しただけではなく決勝で3位に入り賞状まで貰うことができたのです。

 もちろん選手である僕たちも嬉しかったのですが、それ以上に近所の人が大喜びで、リレーメンバーで記念写真を撮ったり、みんなでバンザイをしたりと大騒ぎ。甲子園で地元代表が勝った時と同じような心理だったのでしょう。ご近所付き合いもスムーズになったという噂でした。

 もちろん今とは全然時代が違います。昔のような濃密な近所付き合いがない現代に、あれほどの一体感は望めないかも知れませんが、オリンピックや世界陸上を見ていたってリレー競技というのは盛り上がりますから(マラソンよりも駅伝の方が見ていて面白いのも同じでしょう)、運動会にもぜひリレーを復活させて欲しいものです。そう言えば昔は親や先生のリレーと言うのもあったなぁ。今あればちょっと出てみたい気がします。

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