今年もまた「高校生クイズ」が日本テレビ系列で放送されました。元々は日テレの名物番組だった「アメリカ横断ウルトラクイズ」の高校生版として「クイズの甲子園」と銘打って始まった夏の特番だったのですが、本家のウルトラクイズがなくなっても、こちらはずっと毎年のように続いています。

　高校生クイズの面白さは決勝よりも予選、それも地区予選にあります。個性豊かな参加者たちが悲喜こもごもの戦いを繰り広げる地区予選は、まさに青春を感じさせてくれて、見ていても実に微笑ましいものがあります。これは高校野球に相通じるものです。プロ野球に比べれば圧倒的に下手くそな高校野球に思わず目を奪われてしまうのは、彼らの一生懸命さと、この時だけという、ある意味特権階級の輝きが、通り過ぎてきてしまった大人の目に眩しいからです。

　クイズだって、いくらできるからと言っても所詮は高校生ですから大したことはありません。でも「今だけ」を仲間と一緒に精一杯戦っている姿に、思わず見入ってしまうのです。

　それにしても「高校生クイズ」がこれだけ面白いのですから、やはり本家であるウルトラクイズをもう一度復活させて欲しいものです。10月の毎週木曜日、4週間にわたって放送されたウルトラクイズは、僕のようなクイズ好きには年に一度の大イベントという趣がありました。10%に満たない巨人戦なんか中継しているよりも、ずっと視聴率も稼げると思うんだけどなぁ。

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