幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 7月31日 ● 低投票率の意味。

 マスコミが乗りに乗った参院選でしたが、投票率自体は史上3番目に低い56.44%と盛り上がりませんでした。昨日も書いたように、マスコミが騒ぐほどには国民は関心を示していないということだと思います。

 今回の選挙の難点は、まず争点がわかりにくいこと。改革を与党も野党も叫んでいるので、その間の違いはわかりませんし、改革の中身がなかなか具体的に見えてこないので、ますますお互いの差別化ができていませんでした。与党の総裁が自分の党を変える、と言っているのも妙な話で、そんなことは国政選挙ではなく総裁選で主張すべきことです。本来なら「痛みを伴う構造改革」を進めるのか「とりあえず景気回復」を優先するのか、ついでに言えば「改憲」か「護憲」か、そういうことが争点になるべきなのに、党内でねじれている以上、誰がどういう立場にあるのかわかりにくくて仕方ありませんでした。

 それに結果もある程度見えていました。絶対的に人気があるのが小泉である以上、自民党が勝つに決まっています。蓋を開けてみれば予想通り。自民党は小泉で大きくプラスしながらも、「抵抗勢力」の多さから地滑り的勝利には至りませんでしたし、民主党も政策的には小泉に近いものの、無党派層を小泉に取られて微増しかできません。社民党や共産党は「反自民」層を小泉と民主党に奪われてしまいます。こんなわかりやすい結果になるのなら、わざわざ投票に行かなくてもOKでしょう。

 そもそも参院なんて本当に必要なの、という疑問がかねてよりあります。「良識の府」というキャッチフレーズは過去のものになり、今や「タレントの府」(by佐藤道夫)であり、衆院で落ちた議員の救済施設でもあります。いわば「国会の盲腸」みたいな存在が参院なのです。しかも、参院は半分ずつしか改選しませんから、今回自民党が大勝したところで国会運営上これまでとそれほど大きな違いはありません。

 次は総選挙でしょう。解説によれば小泉は「解散カード」をちらつかせながら抵抗勢力を封じ込めて改革を進めていくつもりだそうですが、それも国民の支持があったればこその作戦。このまま株価が下がり続け、改革によって大型倒産が続けば、あっと言う間に支持を失うことだって考えられます。その時に、小泉は自民党を割って自分についていくる人間を集めて民主党と合流すれば、ようやく争点がはっきりします。「構造改革」よりも先にそちらの「政治改革」を進めて、もう少し有権者に選びやすい選挙をして欲しいですね。

とりあえず、読むたびに(1日1回)


を押してください。 日記才人という人気ランキングに投票されます。
初めての方は、初回のみ投票者登録画面に飛びます。
結構更新の励みにしていますので、押していってくださると嬉しいです。


この日記をマイ日記才人に登録する

前日翌日最新今月