いよいよパリ・ローランギャロスで全仏オープンテニスが始まりました。注目はサンプラスとヒンギスという二人のチャンピオンが、未だに勝ったことのないこのレッドクレーを制することができるか、という点に尽きます。

　サンプラスは13ものグランドスラムタイトルを持つ「生きた伝説」。なのに、かつてボルグが全米を、レンドルがウィンブルドンを勝てなかったように、全仏だけは彼のコレクションにありません。残り少ないテニス生命だけに、全仏制覇にかける思いは強いことでしょうが、現状の男子テニス界を見渡すと強敵がごろごろいて、悲願を達成するにはかなり難しい状況にあると思われます。

　それに比べてヒンギスは、なぜ全仏で勝てないのかが不思議なくらい。決して苦手とは思えないクレーだけに、今年こそタイトルをもぎ取ってもおかしくありません。しかも、今大会はすでに上位シード5人のうち、ダベンポート、ヴィーナス・ウィリアムズ、モーレスモの3人が姿を消してしまいました。残る強敵はカプリアティだけ。ヒンギスの優勝確率は5割以上と言い切ってしまっても良いでしょう。

　なお、日本期待の杉山愛、浅越しのぶはともにあっさりと1回戦で姿を消してしまいましたが、杉山はカプリアティと組むダブルスが残っています。昨年の全米オープンに続くグランドスラム制覇を期待したいと思います。 　

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