幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 5月23日 ● 切手収集の思い出。

 僕が小学生の頃、切手収集というのが一大ブームでした。僕の周りで流行りだしたのは小学校3年生の時(1969年)からで、時期の前後は多少あるかも知れませんが、恐らく当時は日本全国の小学生の間で大ブームになったと思います。会社の同僚で同世代のMっちゃんも、Y田さんも地域は違うのに、ほぼ同じような体験をしていました。Mっちゃんに至っては、小学校時代のほとんど唯一の記憶が切手収集だったくらいで、よほど印象的な出来事だったようです。

 当時の小学生にとって憧れはもちろん「月に雁」「見返り美人」の両横綱でしたが、1万円を超す値段が付けられていた高額切手を月の小遣いが300円程度の小学生が買えるはずもありません。そこで次いで人気があった「法隆寺」や「普賢菩薩」などの国宝シリーズ、さらに広重の東海道五十三次シリーズや、国立公園シリーズ、皇太子ご成婚、東京オリンピックなど手頃な価格の切手が子どもたちに人気のある切手でした。

 僕は小遣いが少なく、なかなかコレクションを充実させることができなかったのですが、ある時、父親の会社の人から、古い記念切手をゴソッと貰ったのと、沖縄に住んでいる父の友人から琉球切手を大量に貰い、一躍クラスでも有数のコレクターに成り上がりました。今思えば、父が見かねて周囲の人に話して協力してくれたのでしょう。本人は単に「なんかラッキー」としか思っていませんでしたけどね。

 当時の切手収集方法は、(1)お金を出して町の切手商のところで購入する(2)新発売の記念切手は発売当日に郵便局で並んで買う(3)友人と交換する、というのが王道でした。僕の大人からゴソッと貰う、というのは少々飛び道具的な方法でしたが、こうして元手を作ったお陰で、(3)の友人との交換が飛躍的に楽になりました。富めるもののところに富は集まる、ということを生まれて初めて実感したのが、この時だったと思います。

 もっとも、この切手収集熱は、中学に入る頃には、はしかのようにすっかり冷めてしまいました。今でも当時の切手アルバムは埃をかぶって家の片隅に置いてあります。もしまたいつか子どもたちの間で切手収集ブームが訪れたら、その時こそ僕の当時のコレクションが生きるはずなのですが、果たしてそんな時はくるのでしょうか。もう息子は来年中学生になってしまいます。
 

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