自民党総裁選の予備選で小泉純一郎が圧倒的な勝利を収めそうです。これで大方の予想に反して、どうやら本選でも小泉が勝って次の総裁・首相になる可能性が大きくなりました。すでに政局は小泉政権の元で、どういう体制作りに入るかにポイントが移行しているようです。

　亀井静香は本選を辞退する意向のようです。小泉との連携により主流派に居残るため、いわば「ゴマを擂っている」らしく、実にイヤな感じです。小泉と亀井では経済政策が全く正反対だったはずですし、郵政事業民営化についても真っ向から対立しているのに、すぐに勝ち馬に乗ろうとする節操の無さは、いかにも古臭い自民党的体質が如実に現れています。こんな奴、と小泉も思っていることでしょうが、ここは政権安定のために敢えて江藤・亀井派を取り込むのでしょうね。

　ただこれが橋本派も、となると話は別です。一応現段階では橋本龍太郎は本選にも出馬するようですが、それとは別に橋本派は冷や飯を怖れて「挙党態勢」「総主流派体制」のかけ声を早くも上げています。しかし、橋本派こそ小泉が糾弾してきた古い打破すべき自民党そのものであり、これと手を組んで旧来の派閥に寄りかかった政権を作れば、小泉自身の拠って立つところを失いかねません。

　例え橋本ではなく小泉が首相になっても、自民党は夏の参院選は苦戦は免れません。ただそれでも単なる苦戦で終わるか、壊滅的惨敗を喫するかは、どれだけ新しく生まれ変わったというイメージを示せるかにかかっています。そのためには橋本派の古臭いジジイどもを徹底的に排除して、若いフレッシュな人材をガンガン登用するべきです。

　本当は僕は小泉は自民党を出て「小泉新党」を旗揚げした方が良いと思いますけどね。小泉の主張は自民党否定なのですから、国民にわかりやすいのは脱党にほかなりません。ＹＫＫ+田中真紀子の新党が民主党と手を組めば、参院選は圧勝でしょう。まあ折角総裁選勝てるのに、そんなことやらないでしょうけどね。やるなら橋本派に数の論理で負けて、悲劇の政治家として脱党、新党旗揚げというストーリーが一番です。今のままでは、単なる自民党の人気取りのための客寄せパンダになりかねません。それじゃきっと使い捨てだよ、小泉。

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