幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 4月23日 ● もてない二人?

 この春のクールで一番注目を集めているドラマ「Love Story」。北川悦吏子脚本に中山美穂、豊川悦司ら豪華キャストを並べて視聴率トップ間違いなし、という触れ込みですが、数字はともかく内容の方はちょっと難ありではないかと思います。

 そもそも北川悦吏子の脚本というのは、ドラマでありながらドラマがありません。山あり谷ありというドラマティックなストーリーではなく、傍目にはどってことない話が延々と続きます。彼女の脚本のなにが面白いのかというと、それはセリフにあります。ちょっと気のきいた、しかもリアリティのあるセリフが北川脚本の命です。「そうそう、わかるわかる」というセリフが生きているからこそ、20〜30代のOLがドラマの中に自分のヒロイン願望を投影して熱中できるのです。

 しかし、今回のドラマはリアリティが全然感じられません。いや、脚本はいつもながらの北川調で悪くないとは思うのですが、キャストと役柄が合っていないのです。加藤晴彦も香取慎吾も優香も、ちょっと合っていないかなとは思いますが、まだ彼らは良いです。問題は主演の二人にあります。「もてない二人」って、誰のこと?いくらドラマの中で「もてない」を連呼されても、中山美穂も豊川悦司も全然もてないようには見えません。

 確かに脚本に書かれているようなキャラクターではあまりもてない主人公かも知れません。ところが実際にそれをこの二人が演じると、とてもそうは思えないのです。どんなに中身がダメでも、あれだけのルックスならもてないはずはありません。しかも二人とも中身も決して悪くなく、ただちょっと不器用なだけなのですから。

 もっと徹底的に「もてない」キャラクターにすれば、なんとかリアリティは出せるでしょうが、そこまでやると多分視聴者にとっても魅力のない主人公になってしまいます。視聴者が惹きつけられるキャラクターでありながら、ドラマの中では「もてない」ようにするのは至難の業でしょう。敢えてそれができるのは、主人公のルックスが「難あり」ということなのですが、全く逆のキャストでは無理があり過ぎです。

 恐らくは先に主演の二人のスケジュールをおさえてからドラマの内容を決めたことと思いますが、もう少し中山美穂&豊川悦司に相応しい設定にすれば良かったのになぁ、と思います。ビールのCMでの彼らの方が、はるかにピッタリの魅力的な役柄を演じています。そう言えば北川悦吏子、松嶋菜々子を使ったCMのストーリーも作ったんだよね。恐ろしくつまらなかったけど。

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