テニスの団体戦というのは個人戦とはまた違った一体感と盛り上がりがあって楽しいものです。特に僕はサークルを率いる立場にありますから、団体戦は時に個人戦以上にチカラが入ります。

　我々のサークルも時々チーム対抗戦に出場しているのですが、仲が良くて楽しく参加しているのはいいのですが、以前は弱くていつもボロッと負けていました。で、2年前の大会で惨敗を喫した時に、若いメンバーの1人がサークルの掲示板に「もっと練習をしよう」という書き込みをしました。この書き込みは「檄文」と呼べるほどの激しいもので、さすがの僕も反省し、その後サークルの体質を改善しながら少しずつ補強と強化を続けてきました。

　1年後の去年、その成果は少しカタチを伴ってあらわれました。一昨年は予選ブロック戦2位だったのが、去年は予選では1位。ただしその後の決勝トーナメントではあっさり1回戦負けと、まだまだ実力に波があり本物とはいいがたい結果で終わりました。

　で、今年。去年に比べ実力のあるメンバーが増えて格段にチーム力の上がった我々は、目標を賞品が貰える決勝進出におき、予選から奮闘。予選ブロック戦では2年連続準優勝している一昨年完敗を喫した強豪チームを粉砕して1位抜け。決勝トーナメントに進んでからも、1回戦でベテラン揃いの強豪チームを破り、準決勝では去年トーナメント1回戦で負けたチームに雪辱を果たすことができました。

　目標の決勝進出は意外とあっさり決めることができましたが、ここで賞品も貰えるし目標も達成したし、ということで、メンバーがみなどこか満足してしまったのがいけなかったようです。もともと実力差もあった上に心に隙があったわけですから、決勝戦は手も足も出ないうちにアッという間にみんなやられてしまいました。辛うじて僕のペアだけは一矢を報いることができましたが、それも焼け石に水。

　とは言え、今まで負けていたチームに勝つことができ、きちんと当初の目標をクリアしたのですから、十分過ぎるほどの成果だったとは言えます。みんなで楽しくテニスをしながら、狙った通りに結果も出すことができたのですから、監督としては大満足でした。優勝こそ次の課題として残りましたが、20世紀を綺麗に締めくくることができ気分良く新世紀を迎えることができます。 　

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