幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 11月28日 ● KASHIMAとKASHIWAの差。

 日曜日に行われた鹿島アントラーズと柏レイソルの試合は本当に手に汗握る熱戦でした。Jリーグ史上初めてという最終節直接対決での優勝決定ということで、サポーターもかなりヒートアップしていましたが、やはり選手の気合いの入り方が尋常ではなかったと思います。

 鹿島は優勝争いの常連、対して柏は初優勝がかかっていました。試合は一進一退の攻防でしたが、印象としてはどちらかと言うと柏の方が終始アグレッシブに攻めていたと思います。それは引き分けでも優勝できる鹿島と勝ちしかない柏の状況の差だったのか、攻撃的な柏とバランスの取れた鹿島というチームカラーの違いだったのか、多分両方が作用していたのでしょう。

 鹿島はある意味、Jリーグのチームの理想像です。街のシンボルとしてサッカーチームがあり、街とチームが一体となって連動しています。サポーターの動員数でも浦和と双璧。実力ではJ2に落ちてしまうような浦和と違い、Jリーグ発足以来ずっとトップクラスの成績を残し続けています。

 最初のうちこそジーコやレオナルド、ジョルジーニョらブラジル人頼みのチームでしたが、次第に日本人選手が頭角を現し、今では柳沢、平瀬、本山、小笠原、名良橋、秋田ら若手中堅ベテランそれぞれの世代に代表クラスの有望選手を擁しています。ジーコというカリスマを軸にして、ブラジルからの血を導入しながら強化を続けてきたJリーグのお手本が鹿島というチームです。

 柏も鹿島と似たようなところはありますが、鹿島ほど機能的に全てが動いているわけではありません。ただ現在の柏にはGK南、MF明神、大野、FW北島ら若手の有望選手が揃っていて、彼らと韓国の黄、洪らが絡み合って、勢いのある切れの良いサッカーを展開します。西野監督も含め、若さとアジアンパワーを感じさせるチームです。

 今回柏はファーストステージとセカンドステージを通じて年間最多勝を上げながらチャンピオンシップに出られない初めてのチームになりました。2000年最高の成績を挙げたのに、チャンピオンになれないという矛盾は、あまりマスコミでも問題視されてはいませんが、やはり柏にとっては不運だったと思います。

 「KASHIMA」と「KASHIWA」は「M」と「W」の違いでしかありません。まるでその名のごとく、表と裏のようにわずかな差で明暗を分けた両チームですが、今年の柏の勢いなら、21世紀最初のチャンピオンチームの称号は彼らに輝くことも十分考えられると思います。  

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